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忖度バカ

小学館新書 232

出版社名 小学館
出版年月 2017年12月
ISBNコード 978-4-09-825232-9
4-09-825232-5
税込価格 880円
頁数・縦 221P 18cm

商品内容

要旨

森友・加計問題に端を発し、急速に広まった「忖度」という言葉。これは流行語には終わらない、日本社会に深く巣食う病理を表わす言葉でもある。ここでクローズアップされた官僚や政治家の忖度は「先回りの服従」というべきものだが、政治の場のみならず、会社や学校など様々な場で「忖度バカ」が生まれ、忖度疲労を起こしている。病的な忖度はなぜ生まれるのか。様々なパターンを検証し、日本に蔓延する「暗黙の空気」の正体を解き明かす。

目次

序章 忖度という病が警告するもの
第1章 しがみつき、足を引っ張り合う忖度地獄
第2章 人間は、忖度しながら成長する
第3章 自分の生き方は、他人に忖度させない
第4章 戦争と原発と空気
第5章 支配されない生き方

出版社・メーカーコメント

日本社会に深く巣食う「空気」の正体今年の流行語大賞の有力候補のひとつである「忖度」。安倍晋三首相の森友・加計学園問題に端を発し、急速に広まった言葉だが、これは流行語には終わらない、日本社会に深く巣食う病理を表わす言葉でもある。ここでクローズアップされた官僚や政治家の忖度は「先回りの服従」というべきものだが、一強が、同じ意見の人をお友達にしたり、寵愛したりすればするほど、周囲の忖度は過剰になっていく。その体質は、相手がお殿様であり、天皇であり、米国であり、社長であり、時代が変わって相手が変わっても、我々の国に根深く潜んでいる。政治の場のみならず、会社や学校、また、医療の現場など、様々な場で「忖度バカ」が生まれ、忖度疲労を起こしているのだ。森友・加計学園問題で忖度してきた人たちは、「記憶にない」「記録がない」とシラを切ることで忠誠心を示そうとしたのだろうが、雲行きが悪くなれば、あっという間にトカゲのしっぽ切り。忖度バカの末路は哀れである。病的な忖度はなぜ生まれるのか。では、そうならないためにはどうしたらいいのか。様々な「忖度」のパターンを検証し、その「空気」に負けない生き方を提唱する。

著者紹介

鎌田 實 (カマタ ミノル)  
1948年、東京生まれ。東京医科歯科大学医学部卒。74年、長野県諏訪中央病院に赴任。現在、同病院名誉院長。一貫して「住民と共に作る医療」を実践。チェルノブイリの子どもたちや福島原発事故被災者たちへの医療支援などにも取り組んでいる。2000年、『がんばらない』(集英社)がベストセラーに。09年、ベスト・ファーザー・イエローリボン賞(学術・文化部門)、11年、日本放送協会放送文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)