• 本

食う寝る坐る永平寺修行記

新潮文庫

出版社名 新潮社
出版年月 2001年8月
ISBNコード 978-4-10-123131-0
4-10-123131-1
税込価格 737円
頁数・縦 411P 16cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 世間の想像を絶する禅僧の修行生活に迫る

     寺生まれというわけでもなく、ごく普通に社会生活を
    営んできた筆者が娑婆を捨て入山した曹洞宗の大本山
    永平寺での修行生活を綴ったノンフィクション。
     日常の行い全てが修行である、という教えに基づき、
    到着初日から古参雲水に或いは怒鳴られ、また或いは
    頬を叩かれ、食事に際しても気を休める事は叶わず、
    そして課される仕事のために山内を奔走する彼らの姿は
    我々の安易な想像を破り、永平寺とは何か、修行とは
    何かを我々に示す。
     我々が抱きがちな「静」のイメージと相反する壮絶な
    修行生活の描写と、その中で時折雲水たちが見せる
    ちょっとした素顔の描写の対比が小気味良く、ついつい
    読み耽ってしまう一冊。

    (2012年12月6日)

商品内容

要旨

その日、僕は出家した、彼女と社会を捨てて―。道元が開いた曹洞宗の本山・永平寺。ひとたび山門を潜れば、そこは娑婆とは別世界。東司(トイレ)にも行鉢(食事)にも厳格な作法がある。新入りは、古参僧侶に罵倒され、規矩を徹底的に叩き込まれる。さらに坐禅に日々打ち込んだ末、30歳の著者が会得したものはなにか?雲水として修行した一年を描いた体験的ノンフィクション。

目次

第1章 終わり、そして始まり
第2章 作法すなわち禅
第3章 暗闇に凍える孤独
第4章 流れる時のことわり
第5章 生きる温もりのありか
第6章 峯の色、谷の響き

著者紹介

野々村 馨 (ノノムラ カオル)  
1959(昭和34)年、神奈川県生れ。在学中から中国、チベットなどアジア各国を旅した。卒業後、デザイン事務所に勤務するが、30歳の時、突然出家し、曹洞宗大本山・永平寺に上山、雲水として1年の修行生活をおくる。その後、再びデザイン事務所に勤務し、その通勤の行き帰り、電車の中で修行記を執筆し始める…(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)