
家守綺譚
新潮文庫 な−37−7
| 出版社名 | 新潮社 |
|---|---|
| 出版年月 | 2006年10月 |
| ISBNコード |
978-4-10-125337-4
(4-10-125337-4) |
| 税込価格 | 605円 |
| 頁数・縦 | 205P 16cm |
書店レビュー
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- 平山書店 (秋田県大仙市)
歳時記に「雁風呂(がんぶろ)」という季語がある。渡り鳥は長い旅の途中海面で羽を休めるため、小枝を咥えて来るという。冬が終わり、ふたたび海の向こうへ鳥たちが飛び去ったあと、浜辺に残された小枝の数は、冬のあいだに力尽きた鳥のそれと等しい。その鳥たちを供養するため、その小枝で風呂を沸かし、近所の仲間にふるまった、というのがこの季語の由来であるという。この伝説は津軽地方に伝わるものらしい。われわれ日本人は、古来から自然の動植物を人間と同じように扱ってきた。また、「針供養」という風習が現在も行われているように、生きとし生けるもの、さらには人が使う道具類にまで、身の回りにある物にはすべて魂が宿っているという考え方は、代々われわれの祖先から受け継がれてきた、独特の習俗といえよう。さて、本作品の主人公綿貫征四郎と家にまつわる花鳥風月との交歓に、これほどまでの郷愁を感じるのはなぜか。思うに、この四季の変化に富み自然豊かな国土に生まれ、環境と折り合って過ごしてきたわれわれの琴線に触れるからではないだろうか。梨木さんの綴る上品で美しい言葉が、その心をいっそうふるわせる。過言を恐れずにいえば、この作品から受け
(2008年4月23日)
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僕の友だちも、気の向いたときに還ってくる
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- (有)フジヤ書店 (北海道網走市)
綿貫は、亡友・高堂の父より、家の守を頼まれ、住まいとする。これを機に仕事をやめ、物書きとして生きようと心に決めるが、筆は中々進まない。そんな中、亡くなったはずの高堂が掛軸の中から現われ、言葉を交わしては帰っていく。庭の草木の不思議に触れ、サルスベリに本を読んでやったり、白木蓮が竜を孵す瞬間を眺める。河童や小鬼も姿を見せ、時には狐狸に化かされながらも飄々と生きる綿貫と、見守る高堂。独特のゆるやかな時の流れの中で、歩んでいるのか立ち止まっているのか。綿貫と共に眺める風景は、時に清らかであり、時に澱んでいる。何とも不思議ながら、心地良い読後感だ。
(2006年12月1日)
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奇怪が心地よい
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- けやき書房 (大阪府堺市中区)
亡くなった友人宅の家守をする小説家が体験する奇奇怪怪なことがらを綴る。季節の遷り変りを美しく描写して心地よい。流れるような文章で不思議な世界に自然に引き込まれてしまう。
(2006年10月8日)
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商品内容
| 要旨 |
庭・池・電燈付二階屋。汽車駅・銭湯近接。四季折々、草・花・鳥・獣・仔竜・小鬼・河童・人魚・竹精・桜鬼・聖母・亡友等々々出没数多…本書は、百年まえ、天地自然の「気」たちと、文明の進歩とやらに今ひとつ棹さしかねてる新米精神労働者の「私」=綿貫征四郎と、庭つき池つき電燈つき二階屋との、のびやかな交歓の記録である。―綿貫征四郎の随筆「烏〓苺記(やぶがらしのき)」を巻末に収録。 |
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