• 本

朽ちていった命 被曝治療83日間の記録

新潮文庫 え-16-1

出版社名 新潮社
出版年月 2006年10月
ISBNコード 978-4-10-129551-0
4-10-129551-4
税込価格 649円
頁数・縦 221P 16cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 眠れぬ夜をすごしたあの日に

    1999年9月30日僕は東海村の臨界事故のニュースをみて眠れぬ夜をすごした。
    小学六年生のとき修学旅行で長崎を訪れ、翌年チェルノブイリのニュースをきき、
    「東京に原発を!」と「風が吹くとき」を読んだ者にとっては、ついにあの悪夢が現実になるのか?と感じられたのだった。
    事故は翌日収束をむかえたのだが、被曝した作業員大内さんとその家族、医療スタッフ
    にとってはそれからが始まりであり、この本はその83日間にわたる闘いの記録である。
    見えない放射線というものが人間に与えるものはなにか。
    悲しみや悔しさが読後に残るけれども、ぜひとも読んで欲しい一冊です。

    (2010年8月14日)

商品内容

要旨

1999年9月に起きた茨城県東海村での臨界事故。核燃料の加工作業中に大量の放射線を浴びた患者を救うべく、83日間にわたる壮絶な闘いがはじまった―。「生命の設計図」である染色体が砕け散り、再生をやめ次第に朽ちていく体。前例なき治療を続ける医療スタッフの苦悩。人知及ばぬ放射線の恐ろしさを改めて問う渾身のドキュメント。

目次

被曝 一九九九年九月三〇日
邂逅―被曝二日目
転院―被曝三日目
被曝治療チーム結成―被曝五日目
造血幹細胞移植―被曝七日目
人工呼吸管理開始―被曝一一日目
妹の細胞は…―被曝一八日目
次々と起きる放射線障害―被曝二七日目
小さな希望―被曝五〇日目
被曝五九日目〔ほか〕

おすすめコメント

大量の放射線を浴びた瞬間から、彼の体は壊れていった――。1999年9月に起きた茨城県東海村での臨界事故。核燃料の加工作業中に大量の放射線を浴びた患者を救うべく、83日間にわたる壮絶な闘いがはじまった──。「生命の設計図」である染色体が砕け散り、再生をやめ次第に朽ちていく体。前例なき治療を続ける医療スタッフの苦悩。人知及ばぬ放射線の恐ろしさを改めて問う渾身のドキュメント。『東海村臨界事故―被曝治療83日間の記録―』改題。