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われらが歌う時 上

出版社名 新潮社
出版年月 2008年7月
ISBNコード 978-4-10-505871-5
4-10-505871-1
税込価格 3,520円
頁数・縦 524P 20cm
シリーズ名 われらが歌う時

商品内容

要旨

1961年、兄の歌声は時をさえ止めた―。亡命ユダヤ人物理学者のデイヴィッドと黒人音楽学生のディーリアは歴史的コンサートで出会い、恋に落ちた。生まれた三人の子供たち。天界の声を持つ兄ジョナ、兄の軌跡を追うピアニストの「私」、そして、空恐ろしいまでに天賦の音楽の才能を持つ末妹ルース。だが、音楽で結ばれ、あまりに美しい小宇宙を築き上げた家族は、ある悲劇を機に崩壊することになる…。妙なる音楽の調べとともに語られてゆく、30年代を起点とした過去と50年代を起点とする二つの過去。なぜ二人は恋に落ちたのか。子供たちは何を選ぶのか。通奏低音のように流れる人種問題、時間の秘密。あの日に向けて、物語は加速してゆく。巨大な知性と筆力により絶賛を浴びてきたパワーズの新境地、抜群のリーダビリティと交響曲にも似た典雅さ。聖なる家族のサーガが、いま開幕する。全米批評家協会賞最終候補作。プシュカート賞/ドス・パソス賞/W・H・スミス賞ほか受賞。

出版社
商品紹介

天才声楽家の兄の歌声は、時をさえ止めた――。最重要作家が紡ぐ聖なる家族の物語、ノスタルジアと歴史のうねりが交錯する最大作。

著者紹介

パワーズ,リチャード (パワーズ,リチャード)   Powers,Richard
1957年イリノイ州生まれ。シカゴで育ち、教育者である父親の仕事の関係で10歳から16歳までをバンコクで過ごす。イリノイ大学で物理学を専攻し、転じて同大で文学修士号を取得。ボストンでコンピュータ・プログラマとして勤めるが、アウグスト・ザンダー撮影の一葉の写真と出会い、退職。2年を費やしてデビュー長篇『舞踏会へ向かう三人の農夫』(1985)を書き上げた。同書は各方面から絶賛を浴び、驚異的なデビューを飾った。以後もその強靱な知性と筆力から一貫して高い評価を受け続け、2006年にはThe Echo Maker(新潮社より刊行予定)で全米図書賞を受賞、押しも押されもせぬアメリカ現代文学の最重要作家となっている
高吉 一郎 (タカヨシ イチロウ)  
1971年横浜生まれ。文学博士(コロンビア大学)。現在、米タフツ大学英文科助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)