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オーバーストーリー

出版社名 新潮社
出版年月 2019年10月
ISBNコード 978-4-10-505876-0
4-10-505876-2
税込価格 4,730円
頁数・縦 674P 20cm

商品内容

要旨

南北戦争前、アメリカ中西部で、ある男が庭に栗を植えた。四世代に亘り撮影しつづけた一本の栗の木の写真を、一族の末裔である芸術家が相続する。不遇を託っていた彼が出会ったのは、セックスとドラッグに溺れたあげくうっかり感電死し、たまたま蘇生した女子大生。自分が生き返ったのは「光の精霊」のおかげだと信じている彼女に導かれ、ともに西を目指す。そこには高さ百メートル近いレッドウッド(セコイア)が聳え、大陸最後の手つかずの森が、野蛮な開発の危機にさらされていた―。樹木同士のコミュニケーションを発見する聴覚障害の科学者、中国からの移民の父を自死で喪った女性技術者、撃墜され大木に救われた空軍兵士、筋金入りの動植物好きの心理学者…互いに見知らぬ人々が、巨木の「声」に召喚され、原始林を救う戦いに集結する。現代アメリカ文学の旗手パワーズによる最新巨篇。2019年ピュリッツァー賞受賞作。

著者紹介

パワーズ,リチャード (パワーズ,リチャード)   Powers,Richard
1957年イリノイ州エヴァンストン生まれ。イリノイ大学で物理学を専攻、のちに文学に転向する。文学修士号を取得後、プログラマとして働くが、アウグスト・ザンダーの写真と出会ったのをきっかけに退職、デビュー作となる『舞踏会へ向かう三人の農夫』(1985)を執筆し、各方面で絶賛を浴びる。現代アメリカにおける最も知的で野心的な作家のひとり。9作目の長篇『エコー・メイカー』(2006)で全米図書賞を受賞。2018年刊行の『オーバーストーリー』でピュリッツァー賞を受賞
木原 善彦 (キハラ ヨシヒコ)  
1967年生まれ。大阪大学教授。訳書多数。ウィリアム・ギャディス『JR』の翻訳で日本翻訳大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)