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「エコノミック・アニマル」は褒め言葉だった 誤解と誤訳の近現代史

新潮新書 084

出版社名 新潮社
出版年月 2004年9月
ISBNコード 978-4-10-610084-0
4-10-610084-3
税込価格 748円
頁数・縦 182,6P 18cm

商品内容

要旨

マッカーサーの「日本人は十二歳の少年」という発言や、「エコノミック・アニマル」「ウサギ小屋」といった言葉は、日本人をネガティブに評する際に使われる決まり文句である。しかし、実はこれらの言葉に批判的な意味はなかった。日米開戦のきっかけになった誤訳、ダイアナ妃の招いた誤解、世界には通じない「グローバル・スタンダード」の意味等、近現代史のさまざまな場面での誤解、誤訳を紹介する。

目次

第1章 「日本人は十二歳」の真意―この一言で、マッカーサー元帥は日本人に嫌われてしまったのだが…。
第2章 「エコノミック・アニマル」「ウサギ小屋」は悪口か―二つの言葉には、日本への意外な高評価が隠されていた。
第3章 アーネスト・サトウと山下将軍の無念―外交の場では小さな勘違いが致命傷になる。そこに悪意はなくても…。
第4章 暗号電報誤読の悲劇 日米開戦前夜―悪意に溢れた米国側の「誤訳」が、日米開戦のきっかけだった!
第5章 漱石の鬱屈、魯迅の感動―イギリスで屈辱を味わった文豪と日本の人情に触れた文豪。
第6章 ダイアナ妃とブッシュ・シニアの文法―世界を揺るがせたプリンセスの三人称。大統領が見せた言語学の知識。
第7章 存在しない「グローバル・スタンダード」という言葉―政財界がお題目にした「基準」は、日本でしか通用しない言葉だった!
第8章 ブッシュ・ジュニアの国連演説―単数か複数か、それが大問題だった。イラク戦争を巡る駆け引き。
第9章 騒動の中心はたったひとつの言葉―「うすのろ」「強情者」呼ばわりで大統領も首相も激怒。

著者紹介

多賀 敏行 (タガ トシユキ)  
1950(昭和25)年三重県松阪市生まれ。一橋大学法学部卒業。ケンブリッジ大学法学修士号取得。74年外務省入省後、在マレーシア大使館、国連日本政府代表部勤務。在ジュネーブ日本政府代表部公使などを経て、在バンクーバー総領事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)