• 本

立て直す力

中公新書ラクレ 666

出版社名 中央公論新社
出版年月 2019年9月
ISBNコード 978-4-12-150666-5
4-12-150666-9
税込価格 902円
頁数・縦 206P 18cm

商品内容

要旨

相次ぐ企業の偽装事件、ストレスで心身を病む会社員、つづく役人の文書改竄・不適切調査、そして長すぎる老後への不安。なぜ、こんな世の中になってしまったのか?本書は社会の「壁」を前に立ちつくし、苦悩を抱えて生きるすべての人に向けて書かれました。著者がフィールドワークで発見したスリランカの「悪魔祓い」、偉大なる仏教思想や志ある宗教者たちの言葉などを通して、生きる哲学としての「立て直す力」を熱く提言します。

目次

第1章 生きづらい社会(単一化された危ない社会
“奴隷”とデータ至上主義エリート
ノイズのない社会
いつの時代もこぼれ落ちる人はいる
傍らにあった宗教 ほか)
第2章 立て直す力としての「宗教」(お坊さんのイメージがわるい
母も仏教が嫌いだった
「阿弥陀さまとお浄土の話」という紙芝居
病室を照らした光
仏教の本質的な力 ほか)
第3章 「悪魔祓い」が教えること(心臓手術から得た示唆
スリランカの悪魔祓い
エネルギーの爆発
呪術師vs.悪魔
笑いと陽気さが充満する ほか)
第4章 祭りとこころ(日本の悪魔祓い的なるもの
農耕社会という大きな変革
「疎外」される人間
喜びを後回しされる農耕社会のツラさ
祭りはなぜ生まれたか ほか)
第5章 仏教の神髄―鈴木大拙の言葉から(「悟り」を体験する
ポジティブな競争心
知恵は慈悲によって力をもつ「愛」への誤解
処世術ではなく
「処生術」を生きる ほか)

おすすめコメント

企業の相次ぐ偽装、役人の文書改ざん竄・不適切会計、心身を病む会社員、のっぺらぼうの日本社会。なぜ、こんな世の中になってし企業の相次ぐ偽装と心身を病む会社員、役人の文書改ざん・不適切調査、長すぎる老後への不安、そしてのっぺらぼうの日本社会。なぜ、こんな世の中になってしまったのか? 本書は「壁」を前に立ちつくし、苦悩を抱えて生きるすべての人に向けて書かれました。いつだって失敗はありますが、失敗したときこそが勝負です。私たちを活かす力を持つ宗教や「悪魔祓い」のエッセンス、日本の心を宿した先人たちの言葉をとおして、「立て直す力」を熱く提言します。

著者紹介

上田 紀行 (ウエダ ノリユキ)  
1958年東京都生まれ。文化人類学者、医学博士。東京工業大学教授・リベラルアーツ研究教育院長。東京大学大学院博士課程単位取得退学。86年よりスリランカで「悪魔祓い」のフィールドワークをおこない、その後「癒し」の観点を最も早くから提示し、現代社会への提言を続けている。日本仏教の再生に向けての運動にも取り組み、ダライ・ラマ14世との対談書も出版。東工大学内において、学生による授業評価が全学1200人の教員中第1位になり、2004年に「東工大教育賞・最優秀賞」を学長より授与された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)