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鬼神

中公文庫 や67−1

出版社名 中央公論新社
出版年月 2019年5月
ISBNコード 978-4-12-206740-0
4-12-206740-5
税込価格 858円
頁数・縦 400P 16cm

商品内容

要旨

大力の青年・坂田公時は武士になるため都へ上る。初めて知る身分の境に戸惑う彼は、ある日「鬼」の噂を耳にする。一方、神の棲まう山・大江山では食糧たる獣たちが姿を消す。里の長である朱天は仲間たちのため、盗みを働く決断を下す。公時と朱天、都と山、人と鬼―二つの魂が交錯する時、歴史を揺るがす戦が巻き起こる!

おすすめコメント

山中で育ち、熊をも仕留める大力を持つ坂田公時。彼は武門の頭領・源頼光に従い、武人として都へ上る。身分の境に塗れた都に戸惑う公時は、夜な夜な現れる鬼の噂を耳にする。一方、神の棲まう山・大江山では、人々がしきたりに囚われず自由に暮らしていた。しかし、山を訪れた不審な男を追い払った日から、食糧たる獣たちが姿を消す。頭目の朱天は、民たちの命を守るため、都で盗みを働く決断を下す。公時と朱天。都と山。人と鬼――。交わるはずのない二つの思いが交錯するとき、歴史を揺るがす戦が巻き起こる! 平安史に突如現れる「酒呑童子伝説」の謎。その実像は、生きる権利をかけた人と人との戦争であった。

著者紹介

矢野 隆 (ヤノ タカシ)  
1976年福岡県生まれ。2008年『蛇衆』にて第二一回小説すばる新人賞を受賞。18年福岡市文化賞を受賞。痛快な戦闘シーンと大胆な歴史解釈で注目を集める気鋭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)