史伝北条政子 鎌倉幕府を導いた尼将軍
NHK出版新書 673
出版社名 | NHK出版 |
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出版年月 | 2022年5月 |
ISBNコード |
978-4-14-088673-1
(4-14-088673-0) |
税込価格 | 968円 |
頁数・縦 | 270P 18cm |
書籍ダイジェスト配信サービス SERENDIP 厳選書籍 要旨 NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」において、小池栄子氏扮する北条政子は、主人公・義時の姉、また源頼朝の妻として重要なポジションにある。政子は日本史上で最も広く知られる女性の一人だが、従来「嫉妬深い」「冷徹」「男勝り」といったイメージが先行し、政治家としての功績はあまり評価されてこなかった。本書は、多くの歴史学の先行研究を踏まえ、また、『明月記』(藤原定家の日記)をはじめとする古記録や歴史書、古文書などを通じて『吾妻鏡』(鎌倉幕府の六代将軍記)の正当性を検証しながら、政治家・政子の再評価を試みている。妻や母としての枠組みで論じると見落とされがちだが、政子は、親権が絶対の時代に父親の反対を押し切って頼朝と婚姻するような主体的な女性で、頼朝の死後は政治の表舞台に立ち、弟の義時とともに幕府の難局を乗り越えていった。人民の生活にも心を配り、御家人には行き届いた恩賞分配をするなど優れた為政者であったようだ。著者は中世史研究者。1989年岡山県生まれ。京都大学大学院にて博士(人間・環境学)の学位取得。鎌倉歴史文化交流館学芸員、青山学院大学非常勤講師。中世の政治史・女性史、特に鎌倉幕府や北条氏が専門。 |
商品内容
要旨 |
鎌倉幕府の初代将軍・源頼朝の妻にして、二〇二二年大河ドラマの主人公・二代執権北条義時の姉である北条政子。頼朝亡きあとの幕府を、彼女はいかにして守ったのか?北条氏の編纂物である『吾妻鏡』はもちろん、新出史料や京都側の史料、考古学の成果を踏まえながら、類いまれなる政治力を発揮した女傑の全貌を明らかにする、大河ドラマファン、中世史ファン必読の一冊。 |
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目次 |
プロローグ 政治家・北条政子 |
出版社・メーカーコメント
「鎌倉殿の13人」を選んだのは政子か?中世史の新鋭が迫る比類なき女性政治家の実像。鎌倉幕府の初代将軍・源頼朝の妻にして、2022年大河ドラマの主人公・二代執権北条義時の姉である北条政子。気が強くて嫉妬深く、冷酷でヒステリック……など、マイナスイメージの強い彼女だが、同時代史料から浮かび上がる政子の姿は違う。主体的で慈悲深く、武家政権の確立と御家人の地位向上を果たした、鎌倉幕府最重要人物としての顔が見えてくる。北条氏による編纂物の『吾妻鏡』だけでなく、『愚管抄』『明月記』『六代勝事記』などの京都側の史料や、大倉幕府周辺遺跡群の発掘調査などの考古学の成果も踏まえながら、類いまれなる政治力を発揮した女傑の全貌を明らかにする、大河ドラマファンはもちろん、中世史ファン必読の一冊。序 章 北条政子と鎌倉時代の女性たち第一章 御台所の日々コラム 永福寺経塚から見つかった出土品第二章 疾駆する後家コラム 政子愛用の手箱第三章 絶大なる尼将軍コラム 東御所の推定値と青磁蓮弁文碗終 章 後代の政子像を検証する