不機嫌な作詞家 阿久悠日記を読む
出版社名 | 文藝春秋 |
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出版年月 | 2016年7月 |
ISBNコード |
978-4-16-390504-4
(4-16-390504-9) |
税込価格 | 1,870円 |
頁数・縦 | 294P 20cm |
商品内容
要旨 |
十八歳で上京し、広告代理店のサラリーマン、放送作家、作詞家、小説家、イベントプロデューサー、そしてガンとの闘病まで、阿久悠は人生を疾走しつづけた。圧倒的にエネルギッシュで切実な生を。二十七年間、一日も休まず綴った日記を通して描く、渾身の傑作長篇。 |
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目次 |
はじめに―阿久悠と変装 |
おすすめコメント
阿久悠さんといえば作詞家として、「また逢う日まで」「北の宿から」「勝手にしやがれ」「UFO」など5度の日本レコード大賞に輝き、生涯で売り上げたシングル盤の枚数は約7000万枚という歌謡界のモンスターです。その阿久さんが生前、26年7カ月間にわたり毎日つけた日記が存在することは、ほとんど知られていません。イタリアのナヴァデザインによる革装27冊の日記は、明治大学駿河台キャンパスにある阿久悠記念館にひっそりと収められています。2014年秋、阿久さんの身近で長年にわたり仕事をした三田完さん、阿久さんのひとり息子の深田太郎さん、明治大学の吉田悦志(国際日本学部)、富澤成實(政治経済学部)両教授、岩波書店OBの井上一夫さんの5人が、この膨大な日記の解読を始めました。その研究の成果をもとにした書き下ろしが、本作品です。1日も休むことのなかった日記には、身辺雑記から仕事のメモ、その日のニュース、本や新聞の情報、ひらめいたアイデアなどが、愛用のペンテルのサインペンでぎっしり書きつらねてあります。戦前、淡路島でうまれた少年はいかにして「阿久悠」になったか。時代をリードし続けた創作の秘密はどこにあったのか。作詩から小説へと軸足を移した『瀬戸内少年野球団』の映画の成功、しかし直木賞をとれない苦悩、晩年に苦しんだがんとの闘病など、これまではうかがいしれなかった、芸能界の巨人の苦悩も初めて明らかになります。NHKディレクターを辞して以降15年、阿久さんとともに過ごした著者だけが知る「歌謡界の巨人」の真実です。