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ふたご

出版社名 文藝春秋
出版年月 2017年10月
ISBNコード 978-4-16-390714-7
4-16-390714-9
税込価格 1,595円
頁数・縦 325P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全2件

  • ふたご

    小説家「藤崎彩織」が誕生した。これはただのタレント本ではない。きらめく感性が言葉を紡いでいる。時に胸が詰まるほどの思いが、行間に滲む。SEKAI NO OWARI で鍵盤を奏でるSaori 。ファンはコレとダブらせるだろう。それもいい。そして Saoriを知らない読者にも、ひとりの女性作家の作品として読んでもらいたい。読もうか迷っている方には、後書きを読んでいただきたい。彼女がここまでして書き綴った物語を読まずにはいられないだろうと思います。

    (2018年1月8日)

  • 夏子にとって月島は人生の破壊者であり創造主・・・でもそれは、もしかしたら月島にとっても同じだったのかもしれない。月島にとっての夏子は人生でなくてはならない大事な人だったのではないだろうか。
    そう考えると月島が「ふたごのようだ」と思っていたのもわかる気がする。
    夏子はそう思ってはいないみたいだけれど。
    ふたりの関係を一言でいうのは難しいのかもしれない。

    (2017年12月2日)

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商品内容

要旨

彼は、わたしの人生の破壊者であり、創造者だった。異彩の少年に導かれた孤独な少女。その苦悩の先に見つけた確かな光。SEKAI NO OWARI Saori、初小説!

おすすめコメント

SEKAI NO OWARI 藤崎彩織による初小説、ついに刊行!   いつも一人ぼっちでピアノだけが友達だった中学生の夏子と、不良っぽく見えるけれども人一倍感受性の強い、高校生の月島。彼は自分たちのことを 「ふたごのようだと思っている」と言いますが、いつも滅茶苦茶な行動で夏子を困惑させ、夏子の友達と恋愛関係になり、夏子を苦しめます。 それでも月島に惹かれる夏子は、誘われるままにバンドに入り、彼の仲間と共同生活を行うことになるのですが……。 自分では何もできなかった少女が少年に導かれるままに成長し、自らの力で居場所を見つけようとする姿を描いた、感動の青春小説です。 構想から3年以上もの月日をかけて綴られました。 SEKAI NO OWARIのファンだけでなく、むしろ、彼らを知らなかった読者にこそ読んで頂きたい一冊になりました。   【著者紹介】 藤崎彩織(SEKAI NO OWARI) SEKAI NO OWARIでピアノ演奏とライブ演出を担当。研ぎ澄まされた感性を最大限に生かした演奏はデビュー以来絶大な支持を得ている。雑誌「文學界」でエッセイ「読書間奏文」を連載しており、その文筆活動にも注目が集まっている。   【本文より】  彼は、私のことを「ふたごのようだと思っている」と言った。  わたしは全然そんな風には思わない……。  いっそのこと、本当にふたごのようであったら、こんな風にいつまでも一緒にはいなかったのだと思う。いや、はっきり言おう。わたしたちがふたごのような性格であったら、絶対に、一緒にいることが出来なかった。  確かに、わたしは人生の大半を彼のそばで送ってきた。晴れた日も雨の日も、健やかな日も病める日も、富めるときも貧しきときも、確かに、わたしは彼のそばにいた。  そしてその大半は、ほとんどメチャクチャに振り回された記憶ばかりだ。 (本文より)

著者紹介

藤崎 彩織 (フジサキ サオリ)  
1986年東京都生まれ。2010年、突如音楽シーンに現れ、圧倒的なポップセンスとキャッチーな存在感で「セカオワ現象」と呼ばれるほどの認知を得た四人組バンド「SEKAI NO OWARI」でピアノ演奏とライブ演出を担当。研ぎ澄まされた感性を最大限に生かした演奏はデビュー以来絶大な支持を得ている。雑誌「文學界」でエッセイ「読書間奏文」を連載しており、その文筆活動にも注目が集まっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)