台北野球倶楽部の殺人
出版社名 | 文藝春秋 |
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出版年月 | 2022年8月 |
ISBNコード |
978-4-16-391586-9
(4-16-391586-9) |
税込価格 | 1,760円 |
頁数・縦 | 255P 19cm |
商品内容
要旨 |
台湾人と日本人の刑事コンビが難事件に挑む!日本統治下の台湾。野球愛好家の集まり「球見会」の会員二名が、同じ夜に別々の列車の車内で死体となって発見された。その頃、台湾球界に現れた希代の逸材・大下弘を巡って東京六大学OBたちによるスカウト合戦が繰りひろげられていた。台北南署の本島人(台湾人)刑事・李山海は相棒の北澤とともに球見会メンバーのアリバイと動機を洗い直していく。果たして事件の動機はスカウト合戦の軋轢なのか、それとも―。第6回金車・島田荘司推理小説賞。 |
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出版社・メーカーコメント
時刻表を駆使したアリバイ崩しと台湾現代史に刻まれた悲劇をめぐる人間ドラマが松本清張を彷彿とさせる傑作ミステリー。第6回金車・島田荘司推理小説賞受賞作。昭和十三年、日本統治下の台湾・台北市。台北駅からほど近い喫茶店「グランドスラム」では野球愛好家の集まり「球見会」の定例会が開かれていた。日本でプロ野球が発足してまだ三年目。当時もっとも注目されていたのは東京六大学野球で、この夜も話題の中心は早慶戦ともう一つ、台湾の高雄商業学校のエース兼四番バッター大下弘だった。球見会には六大学のOBが参加していて、彼らは大下を自分たちの出身大学にスカウトすべく鍔迫り合いを演じていた。そんな折、球見会の会員二人が別々の列車内で不審な死を遂げた。この会の唯一の本島人(台湾人)会員・陳水金は台北の北鉄新店線萬華駅で、慶應OBの藤島慶三郎は高雄駅で台北から乗車した寝台列車の中で発見された。台北南署の刑事・李山海とその相棒の北澤英隆は高雄署とも協力し事件の謎を追う。果たして二人の死には、「明日の球界を背負う逸材」大下弘のスカウト合戦が関係しているのか、それとも……?