• 本

裸の王様トランプのアメリカ破壊日記

町山 智浩

出版社名 文藝春秋
発売予定日 2026年2月20日
予約締切日 2026年1月14日
予定税込価格 1,870円

出版社・メーカーコメント

あの男が大統領として戻ってから1年。自由、人権、司法、立法、経済、国際関係、ホワイトハウス…あらゆるものが破壊されてしまった。その、ごくごく一部の事例を紹介しよう。2025年4月2日、トランプは世界各国に対し関税を上乗せすると発表して、世界経済を大混乱に陥れた。なお、その上乗せの対象リストに、南極近くにあるアザラシやペンギンしか住んでいない島が含まれていたことは、あまり知られていない。トランプの周辺も負けては(?)いない。2億6000万ドルもの私財を投じてトランプを大統領選挙に勝たせた、世界一の大富豪イーロン・マスクは、DOGE(政府効率化省)の責任者に任命され、12万人以上の政府職員を解雇。その後、関税政策に反対してトランプと訣別している。副大統領のJDヴァンスは、ホワイトハウスを訪問したウクライナのゼレンスキー大統領に、トランプへの「感謝が足りない!」と言いがかりをつけ、テレビカメラの前でつるし上げ。厚生長官に任命された反ワクチンの陰謀論者のロバート・F・ケネディ・ジュニアは、コロナ対策の司令塔だったCDC(疾病対策センター)の予算を50%近く削減し、数千人の職員を解雇。非正規移民と思しき人を片っ端から捕えて、法的手続き無しに国外に強制退去させているDHS(国土安全保障省)長官クリスティ・ノームは、「人身保護令(政府による不当な拘禁の解除令)とは何ですか?」と議会で質問され、「大統領が国民を国外退去させる権利です」と完全に逆の答えを口にした。ちなみに、ハーヴァード大の留学生受け入れ資格を取り消したのもこの人。かつてカタールのロビイストだった司法長官のパム・ボンディは、「反トランプのデモ参加者は同じプラカードを掲げている。誰かが資金を出している」と陰謀論を堂々と展開。史上最年少の27歳でホワイトハウスの報道官に就任したカロライン・レヴィットは、「ウクライナ停戦に向けてのプーチンとの会談をブダペストに決めたのは誰ですか?」という記者の質問に対して、「あんたのママよ」と挑発的に言い返した。こんな衝撃のエピソード満載の本書は、渡米して25年以上になる著者が現地で目にしたアメリカ「崩壊」の記録である。

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