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日本型リーダーはなぜ失敗するのか

文春新書 880

出版社名 文藝春秋
出版年月 2012年10月
ISBNコード 978-4-16-660880-5
4-16-660880-0
税込価格 858円
頁数・縦 262P 18cm

商品内容

要旨

決断できない、責任をとらないリーダーはなぜ生まれてしまったのか。エリート参謀の暴走を許したものは何か。ご存知“歴史探偵”が日本のリーダーの源流をたどり、太平洋戦争での実際の指揮ぶりをつぶさに点検。今こそ歴史に学ぶ姿勢が問われているのです。

目次

第1章 「リーダーシップ」の成立したとき(戦国武将のお手本
将には五材十過あり ほか)
第2章 「参謀とは何か」を考える(権限発揮せず責任もとらない
権限発揮せず責任だけとる ほか)
第3章 日本の参謀のタイプ(書記官型
分身型 ほか)
第4章 太平洋戦争にみるリーダーシップ1(リーダーの条件その一―最大の仕事は決断にあり
リーダーの条件その二―明確な目標を示せ ほか)
第5章 太平洋戦争にみるリーダーシップ2(リーダーの条件その四―情報は確実に捉えよ
リーダーの条件その五―規格化された理論にすがるな ほか)

おすすめコメント

決断力に欠け、情報を軽視し、従来のやり方に固執して、責任をとろうともしない。これは、太平洋戦争の指揮官たちにみられる共通の悪弊である。なぜ、こういうリーダーしか日本陸海軍は戴けなかったのか。エリート参謀たちの暴走を許したものは何だったのか。日露戦争時には東郷平八郎、大山巖という名将、そして秋山真之という名参謀がいたのに、どこでどう間違えてしまったのか。現代にも通じる「日本型リーダー」が生まれたプロセスを、日本陸海軍の組織、人事、教育の面から徹底的に解明。絶大な権力を握っていた陸軍の「派遣参謀」、適材適所の人事を阻んだ日本海軍の「軍令承行令」、単なる軍事オタクしか養成できなかった陸大・海大の教育など、実例に沿って失敗の原因をつぶさに検証する。歴史探偵″を称する筆者が、直接会って聞いた生き残りの将、参謀の生々しい証言も傍証となっている。リーダーの不在を嘆く前に、リーダーシップとは何か、どういう人がふさわしいのかと、我々は真剣に考えてきたのだろうか。あの戦争の失敗に、果たして真摯に向き合ってきたのだろうか。長年、昭和史研究に携わってきた著者の熱いメッセージが込められています。【目次より】第一章 「リーダーシップ」の成立したとき第二章 「参謀とは何か」を考える第三章 日本の参謀六つのタイプ第四章 太平洋戦争にみるリーダーシップT.第五章 太平洋戦争にみるリーダーシップU.

出版社・メーカーコメント

日本に真の指導者が育たないのは帝国陸海軍の参謀重視に遠因がある――戦争の生き証人達に取材してきた著者によるリーダー論の決定版

著者紹介

半藤 一利 (ハンドウ カズトシ)  
1930年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、取締役などを経て作家。主著に『日本のいちばん長い日』『漱石先生ぞな、もし』(正続、新田次郎文学賞)、『ノモンハンの夏』(山本七平賞)、『昭和史』(上下巻、毎日出版文化賞特別賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)