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中世の貧民 説経師と廻国芸人

文春新書 890

出版社名 文藝春秋
出版年月 2012年11月
ISBNコード 978-4-16-660890-4
4-16-660890-8
税込価格 979円
頁数・縦 265P 18cm

商品内容

要旨

説経節の名作『小栗判官』を題材に、餓鬼として甦り、土車で引かれる主人公の熊野への旅を改めて検証するとともに、貴族や高僧といった上流階級ではなく、庶民の目線から見た貧困、病、宗教、そして恋の道行き等の実態を描く。

目次

1章 六根片端の男(つちぐるまの吸引力
中世の小田原宿
貴種の来歴
復讐と鎮魂の系譜
奇想世界『をぐり』の成立)
2章 魅惑の倒錯(美人の特権神話
獣姦を特別視しない文化
道行の幻視
散所
陰陽師村・声聞師村)
3章 中世の恋(盲目杖に咎はなし
乙姫もつよし、小萩もけなげ
無謀な求婚
なぜ人食い馬なのか
受難の放浪劇
人商人と中世奴隷制)
4章 よみがえりの夢(鏡の里の女たち
逢うも別れもの関
清水坂の雑踏
四天王寺の摩多羅神
熊野から、お急ぎあれ
復讐譚で物語誕生
不具と不治の普遍)

著者紹介

塩見 鮮一郎 (シオミ センイチロウ)  
1938年、岡山市生まれ。岡山大学法文学部独文学科卒。河出書房新社編集部を経て、作家として独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)