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通貨「円」の謎

文春新書 923

出版社名 文藝春秋
出版年月 2013年5月
ISBNコード 978-4-16-660923-9
4-16-660923-8
税込価格 858円
頁数・縦 254P 18cm

商品内容

要旨

通常、金融危機に陥った国の通貨は下落するのに、危機に際してなぜ円高になるのか?デフレ以上に、この円高こそ、日本経済長期停滞の原因だ。「失われた10年」の核心に迫り、アベノミクスの成否を占う。

目次

第1章 危機で円高になるのはなぜか(「アベノミクス」とは?政策でなくメッセージだけで生じた円安 ほか)
第2章 アベノミクス成功の条件(小泉改革と『経済論戦は甦る』
「痛み」を伴わなかった不良債権問題の解決 ほか)
第3章 通貨安とV字型回復(価格シグナルの歪み
経常収支とは何か ほか)
第4章 実質金利の低下こそ重要な鍵(長期停滞の真の理由
デフレ克服だけでは解決しない ほか)

出版社・メーカーコメント

本書は、バブル崩壊以降、危機の度に生じる「円高」から日本経済の長期停滞の核心に迫ります。円高という根本原因を放置しては、財政出動も、構造改革も、何の効果も持ちません。アベノミクスのロケットスタートも、「3本の矢」という政策よりも、むしろ「円安」によってもたらされています。韓国、スウェーデン、フィンランドは、金融危機に陥った後、通貨安によってV字型回復を遂げ、輸出主導型経済に転換しました。これ以外に日本経済復活への道はありません。アベノミクスの今後を見極める上で必読の書です。(NT)

著者紹介

竹森 俊平 (タケモリ シュンペイ)  
慶應義塾大学教授。1956年生まれ。86年、慶應義塾大学大学院経済学研究科修了。89年米国ロチェスター大学経済学博士号取得。2003年、『経済論戦は甦る』で読売・吉野作造賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)