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花の百名山 新装版

文春文庫 た14-5

出版社名 文藝春秋
出版年月 2017年6月
ISBNコード 978-4-16-790875-1
4-16-790875-1
税込価格 924円
頁数・縦 465,12P 16cm
シリーズ名 花の百名山

商品内容

要旨

春の御前山で出会ったカタクリの大群落。あまりの小ささに草地に身を伏せて確かめた早池峰のチシマコザクラ。レブンソウとの新しい出会いで、自分の命が伸びひろがるのを感じる―山と花をこよなく愛した著者が、四季折々の山と花の結びつきを100選び、歴史や自身の思い出とともに綴った読売文学賞受賞作。

目次

高尾山・フクジュソウ
大楠山・フユノハナワラビ
御前山・カタクリ
三頭山・ハシリドコロ
幕山・タツナミソウ
武甲山・セツブンソウ
高鈴山・センブリ
天城山・ヒメシャラ
三筋山・ホソバコガク
相模大山・ウラシマソウ〔ほか〕

おすすめコメント

春の御前山で思いがけず出会った、薄紅に咲きさかるカタクリの大群落。あまりの小ささに草地に身を伏せて、ようやく所在を確かめた早池峰のチシマコザクラ。レブンソウとの新しい出会いに、自分の命がその花に添って伸びひろがってゆくのを感じる―― 山と花をこよなく愛し、日本中の山々を踏破した著者が、その豊富な山行の中から、四季折々の山と花の結びつきを100選び、歴史や自身の思い出とともに綴った珠玉のエッセイ。第32回読売文学賞〈随筆・紀行賞〉受賞作。1980年に刊行以来、多くの山好き・花好きの間で読み継がれてきたロングセラー。NHK衛星第2TVで放映された「NHK 花の百名山」、山と溪谷社刊行「花の百名山 登山ガイド」などを生み出すことになった、元祖である。「あれらの山々にはどんな木が茂り、どんな水が流れ、どんな花々が咲いているのか」という思いで、生涯山に登り、花を愛しつづけた著者のひたむきさ、純粋さ、喜びが、文章の端々から伝わってくる名作が、活字を大きくして待望の復刊。表紙画・熊谷守一 「松虫草」(1961年) 解説・平尾隆弘(初代担当者・神戸外国語大学客員教授)

著者紹介

田中 澄江 (タナカ スミエ)  
1908(明治41)年、東京生れ。東京女子高等師範学校(現・お茶の水女子大学)卒業。聖心女子学院で教鞭をとるかたわら、シナリオの習作にはげむ。1934年、劇作家・田中千禾夫と結婚。戦後「悪女と眼と壁」「京都の虹」などの戯曲を発表。小説、シナリオ、随筆などの幅広い分野で活躍をつづける一方、山歩き女性同好会を組織する。小説「カキツバタ群落」で芸術選奨文部大臣賞、「夫の始末」で女流文学賞受賞。1981年に「花の百名山」で読売文学賞を受賞した。2000年3月に91歳で逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)