六月の雪
文春文庫 の7−12
| 出版社名 | 文藝春秋 |
|---|---|
| 出版年月 | 2021年5月 |
| ISBNコード |
978-4-16-791689-3
(4-16-791689-4) |
| 税込価格 | 1,144円 |
| 頁数・縦 | 569P 16cm |
商品内容
| 要旨 |
三十二歳独身、声優になる夢に破れた未來は、入院した祖母を元気づけるため祖母の故郷、台湾・台南市を訪れる。ひと癖もふた癖もある台湾の人たちに助けられながら祖母の生家を捜す旅の中で、未來は台湾の人々が生きてきた過酷な時代の傷跡を知る。そして旅路の果てに、自らの人生に下した大きな決断とは? |
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出版社・メーカーコメント
夢破れた30代の将来への不安、認知症がはじまった本人と周囲の驚愕。いまの日本の現代的なテーマと、台湾と日本との現代史がからみ合う、乃南アサ台湾ものの決定版!30代前半、独身の杉山未來は、声優になるという夢に破れ、父母、妹、弟と離れ、祖母・朋子と東京でおだやかな二人暮らし。ある日、祖母の骨折・入院を機に、未來は祖母が台湾うまれであることを知る。彼女を元気づけるため、未來は祖母ゆかりの地を訪ねようと台湾へと旅立つ。ところが戦前の祖母の記憶はあいまいで手掛かりが見つからない。そこで出合ったのはひと癖もふた癖もある台湾の人たち。台湾が日本の植民地であったこともぼんやりとしか知らない未來は、中国国民党に蹂躙された台湾の人々の涙を初めて知る。いっぽう、朋子は認知症を発病し、みずからの衰えに言いようのない恐怖を覚えていた。それに追い打ちをかける、朋子の遺産目当ての実の娘、真純(ますみ)の突然の出現……。未來は祖母のふるさとに辿りつくことができるのか。朋子の衰えに、未來は間に合うのか。そして長い旅路の果てに、未來が下した重大な決断とは……。『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』と続く著者の台湾ものの、決定版とも言うべき感動巨篇。