• 本

神曲 地獄篇

河出文庫 タ2-1

出版社名 河出書房新社
出版年月 2008年11月
ISBNコード 978-4-309-46311-7
4-309-46311-8
税込価格 1,100円
頁数・縦 509P 15cm
シリーズ名 神曲

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 世界で愛される地獄巡りの決定版

     「われを過ぎて、憂いの国へ。われを過ぎて永劫の呵責あり。…われを過ぎんと
    するものは一切の望みを捨てよ。」というような行をどこかで見聞きした人も多いのでは
    ないだろうか。イタリアの詩人ダンテが著した『神曲』のうちの第一編、地獄編である。

     要旨にもあるとおり、人生の半ばにして正道を踏み外したダンテ本人が主人公となり、
    古の詩人ウェルギリウスに随って死後の世界である地獄・煉獄・天国を巡り、そこで
    様々な魂に出会うというストーリーである。地獄編では正道を外れ、暗く恐ろしい森を
    抜けたダンテがウェルギリウスに出会い、彼の案内で地獄の谷を下りながら、様々な
    人物の魂が、永劫の呵責に遭い、責め苦を受ける様を目の当たりにする。

     難解な表現や回りくどい言い回しに終始し、敷居が高くなりがちな古典作品の
    翻訳でありながら、本書はわかりやすく軽快な訳となっていて読みやすく、各歌の
    終わりに挿入される注釈も、作品が書かれた時代の背景や神学的知識を持たない一般の
    読者の理解を助けている。どこでも読める文庫サイズでありながら内容が充実しており、
    始めて古典を読む人や神曲に興味

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    (2013年9月27日)

商品内容

要旨

一三〇〇年春、人生の道の半ば、三十五歳のダンテは古代ローマの大詩人ウェルギリウスの導きをえて、生き身のまま地獄・煉獄・天国をめぐる旅に出る。地獄の門をくぐり、永劫の呵責をうける亡者たちと出会いながら二人は地獄の谷を降りて行く。最高の名訳で贈る、世界文学の最高傑作。第一部地獄篇。

おすすめコメント

1300年春、人生の道の半ば、35歳のダンテは古代ローマの大詩人ウェルギリウスの導きをえて、地獄・煉獄・天国をめぐる旅に出る……絢爛たるイメージに満ちた、世界文学の最高傑作を最高の名訳で贈る。第1部地獄篇。

著者紹介

ダンテ・アリギエーリ (ダンテアリギエーリ)   Dante Alighieri
1265年、トスカーナ地方フィレンツェ生まれ。イタリアの詩人。政治活動に深くかかわるが、1302年、政変に巻き込まれ祖国より永久追放される。以後、生涯にわたり放浪の生活を送る。その間に、不滅の大古典『神曲』を完成。1321年没
平川 祐弘 (ヒラカワ スケヒロ)  
1931年、東京都生まれ。東京大学名誉教授(比較文学比較文化)。『東の橋西のオレンジ』でサントリー学芸賞受賞、『ラフカディオ・ハーン』で和辻哲郎文化賞受賞、マンゾーニ『いいなづけ』の翻訳で読売文学賞・日本翻訳出版文化賞受賞。紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)