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暴力の解剖学 神経犯罪学への招待

出版社名 紀伊國屋書店
出版年月 2015年3月
ISBNコード 978-4-314-01126-6
4-314-01126-2
税込価格 3,850円
頁数・縦 635P 20cm

内容詳細

要旨(情報工場提供)

凶悪な殺人・傷害事件は、フィクションだけでなく現実でも途絶えることなく発生し、しばしば報道される。人を暴力犯罪に走らせる理由については、心理学、社会学の分野を主に古くから研究が行なわれてきた。近年では脳科学等の発展により、犯罪の原因を、遺伝や幼少期の怪我などによる脳の損傷等の生物学的要因に求める「神経犯罪学」研究も進められており、その第一人者が本書の著者である。本書では、その神経犯罪学の最新の知見とこれまでの研究の経緯を紹介。社会的要因と生物学的要因の相互作用から、犯罪を犯すまでの暴力的な性格がいかにつくられるのかを、多数の犯罪事例と調査・実験結果をもとに論じている。さらにその議論をもとに、必ず直面する人権、倫理の問題との兼ね合いを踏まえた犯罪予防について提案する。著者は、米ペンシルベニア大学教授で、犯罪学、精神医学、心理学が専門。

(要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2015年06月03日])

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商品内容

要旨

犯罪研究は新時代に突入した!新たな学問分野・神経犯罪学を確立した著者が、脳や遺伝などの生物学的要因と、生育環境などの社会的要因、およびその相互作用から、いかに暴力的な性格が形成されるかを解説する。また、研究成果の実践にあたって直面する人権・倫理・法に関する議論を整理するとともに、暴力削減のための方策を読者に問いかける。タブーに斬り込む画期的研究の全貌!

目次

本能―いかに暴力は進化したか
悪の種子―犯罪の遺伝的基盤
殺人にはやる心―暴力犯罪者の脳はいかに機能不全を起こすか
冷血―自律神経系
壊れた脳―暴力の神経解剖学
ナチュラル・ボーン・キラーズ―胎児期、周産期の影響
暴力のレシピ―栄養不良、金属、メンタルヘルス
バイオソーシャルなジグソーパズル―各ピースをつなぎ合わせる
犯罪を治療する―生物学的介入
裁かれる脳―法的な意味
未来―神経犯罪学は私たちをどこへ導くのか?

おすすめコメント

暴力の生物学的基盤の解明を目指す新たな学問分野・神経犯罪学を確立した著者が、脳、遺伝、栄養状態等の生物学的要因と、生育環境や貧困等の社会的要因、およびその相互作用から、いかに暴力的な性格が形成されるかを解説する。また、最新の研究成果の実用化に際して直面する倫理的・法的問題を指摘し、より暴力の少ない未来の実現へ、具体策を提言する。

著者紹介

レイン,エイドリアン (レイン,エイドリアン)   Raine,Adrian
ペンシルベニア大学教授(犯罪学、精神医学、心理学)。30年以上にわたり暴力の生物学的基盤を調査し、神経科学の知見を用いて犯罪の原因と解決手段を研究する、「神経犯罪学(Neurocriminology)」と呼ばれる分野を確立した。殺人犯の裁判に弁護団として参加し、脳のスキャン画像を法廷に提出するなどの活動も行なっている
高橋 洋 (タカハシ ヒロシ)  
翻訳家。同志社大学文学部文化学科卒(哲学及び倫理学専攻)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)