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データセキュリティ法の迷走 情報漏洩はなぜなくならないのか?

基礎法学翻訳叢書 第2巻

出版社名 勁草書房
出版年月 2023年11月
ISBNコード 978-4-326-45130-2
4-326-45130-0
税込価格 3,960円
頁数・縦 282,38P 20cm

商品内容

要旨

完璧なデータセキュリティなどありえず、情報漏洩がゼロになることはない。そして、情報漏洩した企業・組織だけが悪いわけではない。我々はこうした事実をまず認め、制度設計から考え直す必要があるだろう。プライバシー法の世界的権威による、企業関係者・法律家・ネットに関わるすべての人、必読の啓蒙書。

目次

序論―予告された侵害の記録
第1部 データセキュリティの広範な理解(データ侵害の蔓延
データセキュリティ法の失敗)
第2部 総対的データセキュリティ法(全体像―システムと構造
データエコシステム全体の責任
データ侵害による損害を軽減する
プライバシーとデータセキュリティの統合
人間という最大の弱点のためのセキュリティ設計)
結論―総対的アプローチ

出版社・メーカーコメント

法は情報漏洩に対処できていない! データ侵害という事象だけではなく人間そのものに注目し、新たなデータセキュリティを創造する。情報漏洩に対して法はより全体論的かつ戦略的になるべきである。そして、データエコシステムにおいて人間が果たす役割により注目すべきである。プライバシー法とデータセキュリティ法のどこが間違っていたのかを明快に示して、新たなアプローチを提示する、デジタル世界の安全とセキュリティに関心を持つすべての人にとって必読の書。 【原著】Daniel J Solove & Woodrow Hartzog, Breached!:Why Data Security Law Fails and How to Improve It(Oxford University Press, 2022)

著者紹介

J.ソロブ,ダニエル (ソロブ,ダニエル.J.)   Solove,Daniel J.
ジョージ・ワシントン大学ロースクール、ジョン・マーシャル・ハーラン研究所教授。また、企業、法律事務所、医療機関、学校などにプライバシーとデータセキュリティのトレーニングプログラムを提供するTeachPrivacyの創設者でもある。プライバシー法の世界的な第一人者であり、著書や教科書も多数。Privacy+Security BlogやLinkedIn(thought leader)のブログでも、情報発信を行っている
ハーツォグ,ウッドロウ (ハーツォグ,ウッドロウ)   Hartzog,Woodrow
ノースイースタン大学ロースクールおよびコーリー・カレッジ・オブ・コンピュータ・サイエンスの法学およびコンピュータ科学教授。『プライバシー・ブループリント』の著者であり、プライバシー、メディア、ロボット工学に関する研究を、学術誌と一般誌の両方で発表している。議会公聴会での証言も多く、NPR、BBC、ウォール・ストリート・ジャーナルなど数多くのメディアで引用・参照されている
小向 太郎 (コムカイ タロウ)  
1987年早稲田大学政治経済学部卒。2007年中央大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。情報通信総合研究所取締役法制度研究部長、早稲田大学客員准教授、日本大学教授等を経て、2020年より中央大学国際情報学部教授
加藤 尚徳 (カトウ ナオノリ)  
1986年生まれ。総合研究大学院大学複合科学研究科情報学専攻博士5年一貫課程単位取得満期退学。修士(情報学)。株式会社KDDI総合研究所コアリサーチャー、一般社団法人次世代基盤政策研究所理事・事務局長
木村 匠 (キムラ タクミ)  
1992年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻修了。修士(学術)。NRIセキュアテクノロジーズ株式会社シニアセキュリティコンサルタント、内閣官房内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)政策調査員
藤井 秀之 (フジイ ヒデユキ)  
1983年生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科総合法政専攻博士課程満期退学。公共政策学修士(専門職)
村上 陽亮 (ムラカミ ヨウスケ)  
1975年生まれ。東京大学法学部卒。国際電信電話(株)(現 KDDI(株))に入社。2013年に(株)KDDI総研出向、2020年より(株)KDDI総合研究所執行役員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)