• 本

下流社会 新たな階層集団の出現

光文社新書 221

出版社名 光文社
出版年月 2005年9月
ISBNコード 978-4-334-03321-7
4-334-03321-0
税込価格 858円
頁数・縦 284P 18cm
シリーズ名 下流社会

書店レビュー 総合おすすめ度: 全2件

  • 日本は中流社会から下流社会に転落中

    高みから見る階層分析のようで、あまり愉快ではないが、日本の現状を突いているところもあり、一読の要あり。いままで日本は総中流社会と言われてきたが、最近雪崩のように中流は下流に転落し、逆に中流から上流に上昇している層も一部ある。皆がいまのわたしに満足していると、日本は下流社会に転落しますよという警告の書。

    (2005年12月18日)

  • 各種の統計データを基に、現代社会にみられる階層構造を分析した書。これによると若い世代ほど、自分を「中の下」とみている人が多くなっているという。一方で「中の上」は減っていない。元々は各階層の人々にたいする消費戦略のひとつとして書かれた本のようであるが、一般人が読んでもその行動や消費分析は興味深い。(nori)

    (2005年12月18日)

他の書店レビューを見る

商品内容

要旨

「下流社会」とは具体的にどんな社会で、若い世代の価値観、生活、消費は今どう変わりつつあるのか。マーケティング・アナリストである著者が豊富なデータを元に書き上げた、階層問題における初の消費社会論。

目次

第1章 「中流化」から「下流化」へ
第2章 階層化による消費者の分裂
第3章 団塊ジュニアの「下流化」は進む!
第4章 年収300万円では結婚できない!?
第5章 自分らしさを求めるのは「下流」である?
第6章 「下流」の男性はひきこもり、女性は歌って踊る
第7章 「下流」の性格、食生活、教育観
第8章 階層による居住地の固定化が起きている?

おすすめコメント

「下流」とは、単に所得が低いということではない。コミュニケーション能力、生活能力、働く意欲、学ぶ意欲、消費意欲、つまり総じて人生への意欲が低いのである。その結果として、所得が上がらず、未婚のままである確率も高い。そして彼らの中には、だらだら歩き、だらだら生きている者も少なくない。その方が楽だからだ―。果たして「下流社会」とはどんな社会で、若い世代の価値観、生活、消費は今どう変わりつつあるのか。マーケティング・アナリストである著者が豊富なデータを元に書き上げた、階層問題における初の消費社会論。中流の仲間入りをするための消費が終わった現在、新しい消費の価値観はどこへ向かうのかを解き明かす期待の著作。

著者紹介

三浦 展 (ミウラ アツシ)  
1958年新潟県生まれ。一橋大学社会学部卒業。(株)パルコ入社。マーケティング情報誌『アクロス』編集長を経て三菱総合研究所入社。99年、消費・都市・文化研究シンクタンク「カルチャースタディーズ研究所」設立。マーケティング活動を行うかたわら、家族、消費、都市問題などを横断する独自の「郊外社会学」を展開。社会学、家族論、青少年論、都市計画論など各方面から注目されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)