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殉教 日本人は何を信仰したか

光文社新書 429

出版社名 光文社
出版年月 2009年11月
ISBNコード 978-4-334-03532-7
4-334-03532-9
税込価格 858円
頁数・縦 251P 18cm

商品内容

要旨

桃山時代から江戸時代初期にかけて、豊臣秀吉や徳川家康といった時の権力者によってキリスト教は弾圧を受け、四千人とも言われる大量の殉教者が出た。これは世界に類を見ない特殊な出来事であるが、そもそもなぜ為政者たちは、キリスト教を厳しく弾圧しなければならなかったのか?また、宣教師や日本人キリシタンたちは、なぜ死を賭けてまで信仰に固執したのか?そこには、信仰心以外の“何か”があったのではないか?―本書では、クリスチャンだった遠藤周作氏の名著『沈黙』に加え、キリシタン迫害の様子を伝える数々の史料を批判的に読んでいくことで、「殉教」から見えてくる日本人特有の気質や死生観を明らかにしていく。

目次

第1章 遠藤周作『沈黙』に見る殉教
第2章 秀吉はなぜバテレンを追放したのか
第3章 武士のメンタリティと、聖遺物信仰
第4章 弾圧に歓喜するキリシタンたち
第5章 大殉教の時代
第6章 それでも日本を目指す宣教師

おすすめコメント

殉教とは、桃山時代から江戸初期にかけて、キリスト教信仰に殉じて処刑された外国人宣教師や日本人キリシタンのことを指す。ではなぜ、江戸幕府は信仰を禁じ、キリシタンたちは信仰に固執したのか。当時のイエズス会を中心とするカトリックは、身分や階級を重視する封建支配には適合的だったはずだが……。殉教の根底には、「日本人の死生観」が横たわっていた。

著者紹介

山本 博文 (ヤマモト ヒロフミ)  
1957年岡山県生まれ。東京大学文学部卒業。’82年、同大学院修了。文学博士。現在、東京大学史料編纂所教授。『江戸お留守居役の日記』(講談社学術文庫)で第40回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)