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目の見えない人は世界をどう見ているのか

光文社新書 751

出版社名 光文社
出版年月 2015年4月
ISBNコード 978-4-334-03854-0
4-334-03854-9
税込価格 836円
頁数・縦 216P 18cm

内容詳細

要旨(情報工場提供)

ふだんあまり意識することはないが、我々の生活は、そのかなりの部分を視覚に頼っている。あらゆるものごとが「目が見えること」を前提としているために、視覚障害者に対して「不自由さ」に同情することはあっても、彼らがどのように身のまわりの世界を認識しているか、ということまでは、なかなか想像が及ばないのではないだろうか。本書では、健常者とは異なる、「目の見えない人」たちの空間認識、感覚、体の動かし方、コミュニケーション方法などを、視覚障害者への取材を通して明らかにしている。また、違いを認識し、単に足りないものを補う援助を越えた、障害に対し新しい価値を見出す福祉のあり方を提案している。著者は東京工業大学リベラルアーツセンター准教授で、美学と現代アートを専門としている。

(要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2015年05月29日])

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商品内容

要旨

私たちは日々、五感―視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚―からたくさんの情報を得て生きている。なかでも視覚は特権的な位置を占め、人間が外界から得る情報の八~九割は視覚に由来すると言われている。では、私たちが最も頼っている視覚という感覚を取り除いてみると、身体は、そして世界の捉え方はどうなるのか―?美学と現代アートを専門とする著者が、視覚障害者の空間認識、感覚の使い方、体の使い方、コミュニケーションの仕方、生きるための戦略としてのユーモアなどを分析。目の見えない人の「見方」に迫りながら、「見る」ことそのものを問い直す。

目次

序章 見えない世界を見る方法
第1章 空間―見える人は二次元、見えない人は三次元?
第2章 感覚―読む手、眺める耳
第3章 運動―見えない人の体の使い方
第4章 言葉―他人の目で見る
第5章 ユーモア―生き抜くための武器

おすすめコメント

現代アートの専門家が、障碍者が世界をどのように認識しているかを、数多くのインタビューから迫った。

著者紹介

伊藤 亜紗 (イトウ アサ)  
1979年東京都生まれ。東京工業大学リベラルアーツセンター准教授。専門は美学、現代アート。もともと生物学者を目指していたが、大学3年次より文系に転向。2010年に東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻美学芸術学専門分野博士課程を単位取得のうえ退学。同年、博士号を取得(文学)。日本学術振興会特別研究員などを経て2013年より現職。研究のかたわら、アート作品の制作にもたずさわる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)