「%」が分からない大学生 日本の数学教育の致命的欠陥
光文社新書 1000
出版社名 | 光文社 |
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出版年月 | 2019年4月 |
ISBNコード |
978-4-334-04407-7
(4-334-04407-7) |
税込価格 | 858円 |
頁数・縦 | 228P 18cm |
商品内容
要旨 |
今も昔も、小学校の算数で「元にする量」と「比べられる量」を習う。そして、元にする量を1としたときの比べられる量が0.01のとき、その割合は1%と定められる。この「%」は全世界共通の言葉で、人口、使用言語、予算に占める各種対象、食品の成分、土地の用途別面積、時間配分などの割合や変化といった様々なものを測るときに用いられ、私たちが社会を営むうえで重要な指標である。だが、現在、日本では「『%』が分からない大学生」が増えている。そこには、日本の数学教育が抱える深刻な問題がある。長い間、現在の数学教育に危機感を抱いてきた著者が、これからの時代に必要な「学び」を問う。 |
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目次 |
第1章 深刻な問題 |
おすすめコメント
AIの時代を迎えた現代、数学的素養の重要性はかつてないほど叫ばれている。東京理科大学をはじめ、長い間、数学教育に力を入れてきた著者は、最近、特に算数の比と割合、速さ・時間・距離の問題になると信じられないような間違いをする大学生の増加に頭を悩ませている。例えば「2億円は50億円の何%か」「時速60キロで10分間走行すると何キロ進むか」といった問いに答えられる学生は少ないという。著者は、その一番の原因は、プロセスを無視し、暗記教育がはびこってきたことだと考えている。「%」の概念を理解できない大学生という視点から、あるべき数学教育のあり方を考える。