七十歳死亡法案、可決
出版社名 | 幻冬舎 |
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出版年月 | 2012年1月 |
ISBNコード |
978-4-344-02125-9
(4-344-02125-8) |
税込価格 | 1,650円 |
頁数・縦 | 310P 20cm |
商品内容
要旨 |
2020年、高齢者が国民の3割を超え、社会保障費は過去最高を更新。破綻寸前の日本政府は「七十歳死亡法」を強行採決する。2年後に施行を控え、宝田東洋子(55)は「やっと自由になれる」と喜びを感じながらも、自らの人生の残り時間に焦燥感を隠せずにいた。我侭放題の義母(84)の介護に追われた15年間、懸命に家族に尽くしてきた。なのに妻任せの能天気な夫(58)、働かない引きこもりの息子(29)、実家に寄りつかない娘(30)とみな勝手ばかり。「家族なんてろくなもんじゃない」、東洋子の心に黒いさざ波が立ち始めて…。すぐそこに迫る現実を生々しく描く。注目作家、渾身の書き下ろし小説。 |
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出版社・メーカーコメント
≪家族って一体なんだろう?≫2020年、65歳以上の高齢者が国民の3割を超えた日本。社会保障費は過去最高を更新し続け、国家財政は破綻寸前まで追い詰められていた。そこでついに政府は大きな決断を下す。「日本国籍を有する七十歳以上の国民は誕生日から30日以内に死ななければならない」という七十歳死亡法案を可決したのだ。2年後に法律の施行を控えたある日、ごくありふれた家庭の宝田家にも小さな変化が起こり始めていた。義母の介護から解放されようとしている妻、家のことはすべて妻に任せきりの能天気な夫、超一流大学を卒業しながら就職に失敗し引きこもっている息子、ひび割れかけた家族から逃げ出した娘、寝たきりでわがまま放題の祖母。一番身近で誰よりも分かってほしい家族なのに、どうして誰もこの痛みを分かってくれないんだろう。究極の法律が、浮びあがらせた本当の「家族」とは?大注目の作家が、生々しくリアルに描き出す、新・家族小説。