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本当の経済の話をしよう

ちくま新書 973

出版社名 筑摩書房
出版年月 2012年8月
ISBNコード 978-4-480-06678-7
4-480-06678-0
税込価格 1,034円
頁数・縦 318P 18cm

商品内容

要旨

長引くデフレ不況で「失われた20年」から未だに脱することのできない日本。この異常事態にもかかわらず「本当の経済の話」がなされていない。本質をとらえない議論がまかり通っているのだ。そこで経済学のエッセンスを「インセンティブ」「トレード・オフ」「トレード」「マネー」の四つに整理。よりよく生きるために必要な経済学の思考ツールの使い方を懇切丁寧に伝授する。わかりやすさに定評のある気鋭の経済学者と、シャープに切り込む評論家が展開する。知的でスリリングな対話式講義。

目次

1 人はインセンティブに反応する(インセンティブは「飴と鞭」
歴史に見るインセンティブ
インセンティブ・ダークサイド
文壇と大相撲から考える「暗黙の共謀」)
2 トレード・オフ―あちらを立てればこちらが立たず(すべての道はトレード・オフに通じる
冷房を止めると死ぬ
財政危機で日本国家は破綻し年金は崩壊する!?
やっぱり経済成長が大事なワケ)
3 トレードが人々を結びつける(そろそろTPPについて本当の話をしよう
ほとんど何にでも市場はある
天才も凡人もお互いを必要としている
TPPは怖くない)
4 マネー―天下の回りものか諸悪の根源か(先立つものはおカネ
経済学で一番大事なことは金本位制が教えてくれた
ユーロ危機から金融政策は見えてくる
日銀のバレンタイン・プレゼントは義理チョコか?)
5 もう少し論じてみよう―四つのヒントを応用する(あなたは「幸福」の国ブータンに住みたいですか?
格差や貧困が問題だというけれど…
人間的な、あまりに人間的な
人文系は市場で生き残れるか?)

著者紹介

若田部 昌澄 (ワカタベ マサズミ)  
1965年神奈川県生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業、同大学院経済学研究科、トロント大学経済学大学院に学ぶ。現在、早稲田大学政治経済学術院教授。経済学史専攻
栗原 裕一郎 (クリハラ ユウイチロウ)  
1965年神奈川県生まれ。東京大学理科1類除籍。文学、音楽、美術など多岐にわたるフィールドで活躍する評論家。著書『「盗作」の文学史』(新曜社、日本推理作家協会賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)