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映画をたずねて 井上ひさし対談集

ちくま文庫 い20−15

出版社名 筑摩書房
出版年月 2006年11月
ISBNコード 978-4-480-42198-2
4-480-42198-X
税込価格 902円
頁数・縦 323P 15cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 寅さんみたいな人がいる。人間も捨てたもんじゃないぞ、と思う

    映画に魅せられた井上ひさし氏が、黒澤明・山田洋次・渥美清といった方々と共に語る、映画の魅力。「ゴジラ」の鉄塔は蝋で作ってあり、強いライトを当てるとゴジラの吐く炎で溶けたように見えるという技術。「七人の侍」での、三船俊郎のパワー溢れる演技と“青っぱな”の話。渥美清は言葉の魔術師だった、という逸話の数々。「男はつらいよ」の、偉大なるマンネリと心地良さ…。俳優の姿が目に浮かぶ語り口に惹きこまれ、映画好きはもちろん、古い日本映画を観たことのない方も充分楽しめる内容です。そしてきっと、紹介された映画を観たくなるはず!それ程、興味深い話が満載の一冊です。 

    (2006年11月24日)

商品内容

要旨

昭和娯楽の王者・映画に魅せられた井上ひさし。その思いのすべてを、憧れのアノ人相手に語り合う。黒澤明からは『七人の侍』の思い出や、『まあだだよ』『夢』など後期作品の魅力をききだし、渥美清とは共に過ごした若き日の浅草時代を回想する。そのほかにも、『ゴジラ』の本多猪四郎、東映時代劇の澤島忠や、山田洋次、和田誠、小沢昭一、関敬六、高峰秀子らとの興味深い話が満載。

目次

第1章 『ゴジラ』と『七人の侍』(VS.本多猪四郎―『ゴジラ』と私の青春
VS.黒澤明・山田洋次―『七人の侍』ふたたび
VS.黒澤明―夢は天才である ほか)
第2章 渥美清と美空ひばり(VS.山田洋次―丹下左膳・鞍馬天狗そして寅次郎
VS.山田洋次―日本人と人情
VS.渥美清―わが町、浅草 ほか)
第3章 市川崑・松山善三のこと(VS.和田誠―私のこの一本『おとうと』
VS.高峰秀子―人生には、ときたま大掃除が必要です)

著者紹介

井上 ひさし (イノウエ ヒサシ)  
1934年山形県生まれ。作家・劇作家。上智大学卒業。「ひょっこりひょうたん島」など放送作家として活躍ののち、72年に「手鎖心中」で直木賞を受賞。83年「こまつ座」創立、多くの戯曲を書き下ろし上演。01年朝日賞受賞。04年文化功労者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)