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朝鮮銀行 ある円通貨圏の興亡

ちくま学芸文庫 タ50−1

出版社名 筑摩書房
出版年月 2020年9月
ISBNコード 978-4-480-51003-7
4-480-51003-6
税込価格 1,320円
頁数・縦 280P 15cm

商品内容

要旨

日本の植民地政策のもとに設立された朝鮮銀行。その営業実態は軍部の大陸侵攻とも深くかかわっており、とりわけ日中戦争期以後の日本の軍費調達に重要な役割を担っていた。国力の乏しかった日本は、日銀券を増発するかわりに、中国連合準備銀行との預け合など「金融上のやり口」を駆使して、植民地通貨を発行した。これにより内地経済の崩壊を防ぎつつ戦争の継続が可能になったのである。朝鮮銀行関係の極秘資料にも精通していた著者が、歴史に隠れたその実態を緻密に描きだす。

目次

第一国立銀行の朝鮮進出
韓国併合を進める日本
朝鮮銀行、満州へ進出
第一次世界大戦と中国借款
シベリア出兵と鮮銀券の“シベリア出陣”
ロマノフ金荷の買い取り
金融恐慌時の朝鮮銀行
満州事変と中国の幣制改革
日中戦争と戦費の調達
太平洋戦争下の朝鮮銀行
終戦と朝鮮銀行の閉鎖
韓国銀行発足と朝鮮戦争

著者紹介

多田井 喜生 (タタイ ヨシオ)  
1939年、長野県生まれ。東京大学経済学部卒、朝鮮銀行の第二会社・日本不動産銀行(日本債券信用銀行)に入行。日債銀総合研究所を経て、財団法人日本総合研究所参与。2018年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)