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ロシア・アヴァンギャルド 未完の芸術革命

ちくま学芸文庫 ミ29-1

出版社名 筑摩書房
出版年月 2023年6月
ISBNコード 978-4-480-51189-8
4-480-51189-X
税込価格 1,760円
頁数・縦 416P 15cm

商品内容

要旨

既存の価値観に対する攻撃とともに、ロシアでは20世紀初頭に産み落とされた前衛芸術。1917年の社会主義革命に先行したその活動は、芸術革命に呼応するものとして政治革命に同調し、昂揚する民衆のエネルギーに支えられて、芸術運動を展開してゆく。これがロシア・アヴァンギャルドと呼ばれる運動である。しかしそれはやがて、スターリン体制から「形式主義」として批判され、芸術の論理によらず粛清され抹殺されてゆく。マヤコフスキー、マレーヴィチ、メイエルホリドなど、激しい時代を生きた芸術家たちの活動に光をあて、その再評価の嚆矢となった20世紀美術史の名著。

目次

1 “革命”まで―ロシア未来主義とフォルマリズムの成立(ロシア未来主義の出発
立体未来派グループの登場
「絵画そのもの」の探求へ
詩的言語と絵画の冒険
“モスクワ言語学サークル”と“オポヤズ”
方法としての芸術)
2 十月革命と芸術(ロシアの赤い宴)
3 “革命”以後―レフは何を目指したか(「レフ」のプログラム
「生産主義者」の理論
十月革命後の“オポヤズ”
“レフ”の実践)
4 “革命”と“芸術”の死―メイエルホリドと演劇の十月(演劇の十月
ビオメハニカ
メイエルホリド劇場の命運)
5 結び(未完の芸術革命)

著者紹介

水野 忠夫 (ミズノ タダオ)  
1937‐2009年。中国吉林市生まれ。早稲田大学文学部露文科卒業。早稲田大学文学部教授を経て、同名誉教授。専攻、20世紀ロシア文学・ロシア文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)