大震災に学ぶ社会科学 第6巻
復旧・復興へ向かう地域と学校
- 村松岐夫/監修 恒川惠市/監修
- 青木栄一/編
出版社名 | 東洋経済新報社 |
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出版年月 | 2015年12月 |
ISBNコード |
978-4-492-22361-1
(4-492-22361-4) |
税込価格 | 4,070円 |
頁数・縦 | 326P 22cm |
シリーズ名 | 大震災に学ぶ社会科学 |
商品内容
目次 |
第1章 学校教育における迅速な復旧 |
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おすすめコメント
大震災が日本の教育界に残した打撃はきわめて大きかった。本書が明らかにするのは「日本の教育が大震災でどう変わったか」である。被災三県を対象に、日本の教育は復旧、復興したのかという課題を描き、続いて海外の災害事例とその後の復旧ないし復興の経緯、教職員の組織的行動や取り組みを整理、被災地復興に関わる地域・地域団体の動きなどを考察する。
出版社・メーカーコメント
東日本大震災が日本の教育に残した打撃はきわめて大きなものであった。発災直後、避難所となった学校では、教職員が文字通り献身的にその運営に当たった。さらに学校施設の復旧の早さと教職員配置の円滑さは、早期の学校再開を実現する最も重要な要素となった。行政からの支援に加えて社会からの大きな支援の受け皿ともなった教育という分野は、早期の復旧が可能となった。本書を通じて明らかにしていく問いは、「日本の教育は東日本大震災の後で変わったのか」である。第1章では本書で中心に扱う日本の被災三県を対象に、日本の教育は復旧したのか、復興したのかという課題を描き、俯瞰する。第2章の役割は、第1章の俯瞰図に、海外の災害事例とその後の復旧ないし復興の経緯を考察することで、東日本大震災について検討する際の視角を補完するものである。第3章では、2011〜2013年の「復旧期」における教職員の組織的行動や取り組みを、震災発生時の危機回避、学校教育機能の回復、児童生徒の心の安定確保の三段階から整理し、それらが教職専門性を背景とすることを示したい。第4章では、被災地復興が進められる中での学校教育の展開と、それに関わる地域・地域団体の動きの事例分析を行う。第5章では、震災及び原発事故に伴って生じた福島県の教育課題の概況をまとめるとともに、教育の復旧・復興に向けたプロセスについて記述し、福島県における教育の復旧と復興をめぐる状況を明らかにしていく。第6章は、東日本大震災で被災した子どもに対する支援活動(子ども支援)に焦点をあて、教育分野におけるNPOの復興支援活動について今後の検証にたえる記録を残すことを目的とする。第7章では、経済的支援として、奨学金・給付金など被災者個人への金銭の支給、貸付金の貸付けなど、子どもの教育のための経済的負担を軽減する現金給付を主として分析の対象としている。第8章では、東日本大震災に伴って生じた子ども支援に関する問題状況と、それに対する専門家支援の成果と課題、および子どもの心のケアを社会的に支援することの意義と難しさについて、行政事業と大学による支援活動の事例を中心に考察していく。第9章では教員の業務量と心身の健康状態に着目して、東日本大震災が教員に及ぼした影響について検証を行う。 ほか