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異次元緩和の終焉 金融緩和政策からの出口はあるのか

出版社名 日本経済新聞出版社
出版年月 2017年10月
ISBNコード 978-4-532-35748-1
4-532-35748-9
税込価格 1,980円
頁数・縦 261P 20cm

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要旨

日本銀行(日銀)は2001年から06年まで「量的金融緩和政策」を実施。しかし効果は見られず、2013年からは2%の物価上昇を目標に「量的・質的金融緩和政策(異次元緩和)」に踏み切った。これらの緩和政策では、日銀が金融機関から国債などを購入し、日銀にある(国債などを売却した金融機関名義の)当座預金を増やす。そうして増えたマネタリーベース(日銀券と日銀当座預金の合計)をもとにマネーストック(市中に出回るマネー)を増加し、経済を活性化するのが目的だ。ところが4年目を迎えた異次元緩和に対し、実質賃金が上昇しないなど、その効果を疑問視する声も大きい。本書の著者の意見もその一つ。本書では、一連の金融緩和政策がどんな弊害をもたらしたか、どこに問題があるかを各種データや他国の例を引きながら徹底的に洗い出し、今後どうすればよいかを提言する。著者は現在早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問、一橋大学名誉教授。『仮想通貨革命』(ダイヤモンド社)など膨大な著書がある。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2017年11月22日]

商品内容

要旨

日銀の巨額損失、債務超過と財政の破綻!金融緩和からの脱却はなぜ困難なのか?日本経済の根幹を揺るがす大問題を徹底分析。

目次

序論 「金融政策の死」を「経済の死」につなげぬために
第1章 効果なしと分かっていた量的緩和をなぜ繰り返したのか?
第2章 弊害の大きいマイナス金利と長期金利操作
第3章 評価(1)物価上昇率目標は達成できず
第4章 評価(2)消費を増やさず、格差が拡大した
第5章 世界は金融緩和政策からの脱却を目指す
第6章 出口に立ちふさがる深刻な障害
第7章 本当に必要なのは構造改革

著者紹介

野口 悠紀雄 (ノグチ ユキオ)  
1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年イェール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学ファイナンス研究科教授などを経て、早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書:『情報の経済理論』(東洋経済新報社、日経・経済図書文化賞)、『財政危機の構造』(東洋経済新報社、サントリー学芸賞政治経済部門)、『バブルの経済学』(日本経済新聞社、吉野作造賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)