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ニッポン人には、日本が足りない。 銀山温泉老舗旅館・ジニー女将が綴る繁盛記

出版社名 日本文芸社
出版年月 2003年6月
ISBNコード 978-4-537-25151-7
4-537-25151-4
税込価格 1,320円
頁数・縦 219P 19cm

商品内容

要旨

少女のころ、着物や日本の風物に憧れ、二二歳のとき、英語の派遣指導教師助手として山形の中学・高校に赴任。二年間の滞在中、銀山温泉の老舗旅館・藤屋の七代目若旦那と恋に落ち、結婚…。医師への夢を閉ざし、女将になるという思いもよらない人生が繰り広げられる。国際結婚の悩みと軋轢、嫁姑関係、子育てと仕事に追われる日々。旅館の女将として十二年の修業をとおして学びとった日本の文化や伝統の素晴らしさなどを、心温まるエピソードを交えて綴る、異色の日本人論エッセイ。

目次

第1章 山形・銀山には日本がいっぱい―ニッポンは温かく私を迎えてくれた
第2章 若女将“初心者マーク”のころ―お姑と夫に支えられ、異文化の女将修業
第3章 藤屋旅館女将ジニーの繁盛記―新しい時代のおもてなしと経営
第4章 山形の特産と藤屋旅館のレシピ―目と舌で味わっていただく季節の料理
第5章 ニッポン人には、日本が足りない?―日本の美しさと伝統、料理、日本語の素晴らしさ
第6章 女将の子育てとアメリカ流生活―日本とアメリカのいいところをミックスしていきたい

おすすめコメント

「日本人は、自分の国のよいところを忘れていませんか?」日本の美しさと伝統、料理、日本語の素晴らしさ。公共広告機構のTV・CMでお馴染みの温泉女将ジニーさんが、日本人の心を綴った一冊。国際結婚の悩みと軋轢、嫁姑の関係、子育てと仕事に追われる日々。旅館の女将として12年の修業をとおして学びとった日本の文化や伝統の素晴らしさなどを、心温まるエピソードを交えて綴る、異色の日本人論エッセイ。

内容抜粋

本書「あとがき」より

私が日本人以上に日本人らしいということをみなさまから聞いて、自分ではそう思っていないのですが、大変光栄なことと受け取っています。日本に暮らして十五年。もしその間に、私のどこかに日本人らしさが備わってきたとしたら、それは我慢強さと親切心かもしれません。つまり、私は成長していると感じています。我慢強さと親切心。これこそが、日本人に備わっている素晴らしさ、価値ではないかと思います。かつて、アメリカはさまざまな“個性”を抱えつつも、それほど対決することもありませんでした。しかし最近は“ロード レージ”(アメリカで起きた、交通渋滞の際の発砲事件からできた言葉)のようでもあり、今、アメリカで上演中のコメディ映画『Anger Management』のようでもあります。それはアメリカ社会の劣化を意味しています。あと数年で、私の日本での生活がアメリカで過ごした時間を超えます。私は、心から日本での暮らしを楽しんでいます。そして山形以外で暮らすことなど想像もできない、山形は最高に素晴らしい場所と感じているのです。

著者紹介

藤 ジニー (フジ ジニー)  
1966年、米国サンフランシスコに生まれ、ユタ州ソルトレイクシティに育つ。オレゴン州リンフィールド大学卒。’86年、交換留学生として神奈川県に5ヵ月間留学。医師を志すが、’88年、英語の派遣指導教師助手として山形赴任中に、350年続く銀山温泉の老舗旅館・藤屋の七代目若旦那と恋愛、’91年に結婚。トイレ掃除から始めた猛烈修業の末、若女将になる。明るい人柄とチャーミングな和服姿で銀山温泉の名物女将として、いまや現地ツアーができるほど人気が高まっている。女将業のかたわらテレビ・雑誌の取材や講演活動など、多忙な日々に追われている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)