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信仰の現代中国 心のよりどころを求める人びとの暮らし

出版社名 白水社
出版年月 2022年9月
ISBNコード 978-4-560-09866-0
4-560-09866-2
税込価格 3,630円
頁数・縦 418,16P 19cm

商品内容

要旨

いくら繁栄しても何かが足りない。ピュリツァー賞受賞ジャーナリストが人びとの暮らしに密着して描く、信仰と伝統に彩られたもう一つの中国。

目次

第1部 月の暦
第2部 啓蟄―虫たちの目覚め
第3部 清明
第4部 芒種
第5部 中秋
第6部 冬至
第7部 閏年

出版社・メーカーコメント

宗教と伝統行事を通して見えてくる中国社会の姿  弾圧から緩和、引き締め、そして包摂へ―毛沢東以来、共産党支配下における政治と宗教の関係は常にある種の緊張状態にある。本書は、この緊張状態の根源にあるものを掘り起こし、信仰と伝統行事のあり方を通して中国社会のもう一つの姿を描いたノンフィクションである。 物質的な欲望と拝金主義にまみれ、もはや伝統的な信仰心など消えてしまったかのように見える中国社会だが、旧暦に基づく季節の行事や古くからのしきたりが今も脈々と息づいている。いくら繁栄しても何かが足りない―その何かを求めて多くの人びとが信仰や伝統行事に目を向け実践するありさまを描くため、著者は約一年半、こうした活動に携わる家族や団体などと行動をともにしてきた。各種の行事を観察し、ときには自ら瞑想法・呼吸法の講習会に参加する。登場するのは、妙峰山の参拝客を相手に香会を営む倪家、農村で道教の儀式や占いをする李家、地方都市で地下活動を続ける牧師など、さまざまなバックグラウンドを持つ人びとである。 本書は二十四節気に沿った章立てで、季節の移り変わりとともにストーリーが立体的に展開する仕組みとなっている。海外の主要紙誌が絶賛した傑作だ。

著者紹介

ジョンソン,イアン (ジョンソン,イアン)   Johnson,Ian
1962年、カナダ・モントリオール生まれ。ベルリン自由大学で修士号を取得。米外交問題評議会のシニアフェローを務め、『ニョーヨーク・タイムズ』『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス』などに定期的に寄稿。また、中国についてメディアや一般向けに精力的に発言している。2009年から中国に滞在するも、2020年、米中関係悪化の影響で退去を余儀なくされた。2001年、法輪功に関する報道でピュリツァー賞を受賞したほか受賞歴多数
秋元 由紀 (アキモト ユキ)  
翻訳家、米国弁護士。タンミンウー『ビルマ・ハイウェイ』(第26回アジア・太平洋賞特別賞受賞)(白水社)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)