不遇の空海に手をさしのべ、道を開いてくれたのは最澄だった。だが、二人の友情は、あることからしだいに亀裂を生じていく―。日本仏教史上に燦然と輝く五つの巨星、最澄、空海、親鸞、道元、日蓮―その人間像と苦汁に満ちた求道の生涯を、筆者ならではの力強い筆致で描く快心の力作。

第１章　空海―永遠に生きる万能の超人
第２章　最澄―求法の王道を歩む
第３章　親鸞―苦悩の果ての歓喜
第４章　道元―身心脱落の軌跡
第５章　日蓮―不退転の『法華経』行者