中国古典は、人間学の宝庫である。そこには人間の本質や人間関係の機微、人生を生きる知恵などが、さまざまな角度から、簡潔なことばで解き明かされている。その説くところは人間学の原理原則であり、現代にも参考になる点が多い。本書は、変革期をしなやかに生き抜くヒントが満載された座右の一冊である。

第１部　指導篇（疑わば用うるなかれ、用いては疑うなかれ―通俗篇
その短なる所を護り、その長ずる所を矜る―資治通鑑
善く戦う者は、勢に求めて人に責めず―孫子
草創と守成と孰か難き―貞観政要　ほか）
第２部　処世篇（己の欲せざる所は、人に施すなかれ―論語
小人を処するは、遠ざけず近づけざるの間に在り―呻吟語
有りて施さざれば、窮して与えらるることなし―荀子
君子の慎む所は言礼書―法言　ほか）