今日なお、土光敏夫（明治２９〜昭和６３）を惜しむ声がある。「役員は社員の十倍働け」と叱咤激励、業績低迷の東芝を建て直したことは、今でも語り草である。晩年は、日本の行方を案じ、補助金にどっぷりつかった体質改善を図るべく、行政改革に執念を燃やす。自らの生活は質素に、そして国のあり方には「怒号」をもって正しき道を示した男の信念と生きざまを描く。

第１章　日々を新たに
第２章　自立自尊のすすめ
第３章　“非情”であれ
第４章　やさしく、ぐちはいわず
第５章　あたたかい心くばりを
第６章　ユーモアセンスを
第７章　目的にむかって一途に
第８章　大いに叱れ
第９章　常識は変わる
第１０章　“貧乏くじ”に負けるな
第１１章　自分の人脈を
第１２章　ビジネスに国境なし
第１３章　純粋に国を思え
第１４章　個人の生活は質素に、社会は豊かに