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吉田茂とその時代

PHP文庫

出版社名 PHP研究所
出版年月 2003年11月
ISBNコード 978-4-569-66069-1
4-569-66069-X
税込価格 985円
頁数・縦 420,19P 15cm

商品内容

要旨

1945年8月15日、日本はポツダム宣言を受諾し降伏した。同月30日、連合国軍最高司令官マッカーサーは厚木に降り立ち、2000日におよぶ占領が始まった。そして東京裁判、新憲法の公布。激変する社会情勢のなか日本は復興への道を歩み出したのだった。この「戦後日本」は誰がどのようにしてつくったのか。歴史の事実を克明にたどりつつ「戦後とは何か」を考える、著者渾身のシリーズ完結編。

目次

敗者日本の扱い―無条件降伏とは勝者による敗者の完全征服であった
東久迩宮内閣とマッカーサー―天皇制保全のため日本人はいかなる屈辱にも耐えた
自由とデモクラシーの復活―幣原は日本人の手による再建と改革に情熱を傾けた
勝者の心理と論理―占領政策は日本徹底改革論と対ソ戦略論に分かれた
幣原の苦悩―一月二十四日、幣原はマッカーサーと何を話したのか
吉田茂の登場―主義、思想とは無縁の外交官が首相になるまで
第一次吉田内閣―食糧問題と農地改革に尽力し新憲法を公布するまで
東京裁判(その一)―「極東国際軍事裁判の判決は史上最悪の偽善です」(ウイロビー)
東京裁判(その二)―判決の歴史観に対して正面から反論した二人の識見
占領軍の絶対権力―追放と言論統制が日本人の精神構造に深い傷を遺す
潮の変り目―敗戦直後「赤旗の海」だった日本が復興の道を歩むまで
再軍備のパラドックス―吉田茂はマッカーサーの方針を忠実に守りつづけた
公正な日本近代史を阻むもの―憲法第九条と東京裁判史観

著者紹介

岡崎 久彦 (オカザキ ヒサヒコ)  
1930年大連生まれ。東京大学法学部在学中に外交官試験に合格し外務省に入省。1955年ケンブリッジ大学経済学部学士及び修士。在米日本大使館、在大韓民国大使館などを経て、1984年初代情報調査局長に就任する。その後も駐サウジアラビア大使、駐イエメン大使を務め、1988年より駐タイ大使。1992年退官。現在は岡崎研究所所長。著書に『隣の国で考えたこと』(中央公論社、日本エッセイストクラブ賞)、『国家と情報』(文芸春秋、サントリー学芸賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)