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封建制の文明史観 近代化をもたらした歴史の遺産

PHP新書 560

出版社名 PHP研究所
出版年月 2008年11月
ISBNコード 978-4-569-70470-8
4-569-70470-0
税込価格 836円
頁数・縦 266P 18cm

商品内容

要旨

封建制は民主制の反対概念として、悪しきものの形容詞にされてきた。しかし、歴史学的に検証すれば、正しい評価といえるのだろうか?十三世紀、蒙古軍の侵略をはね返した日本、西欧、エジプトでは、いずれも封建制が確立していた。また、近代化、産業資本主義も、封建制が根づいた地域から発展している。私たちは、封建制なる事象をどう考えてゆけばよいのか。福沢諭吉、梅棹忠夫、網野善彦、ウィットフォーゲルなど諸先学の学説を丹念に追いながら、歴史遺産としての封建制に光をあてた真摯な論考。

目次

序章 現代日本に受け継がれている封建制
第1章 モンゴルの世界征服と封建制
第2章 日本人は封建制をどうみてきたか
第3章 島崎藤村と大隈重信―封建制評価の動き
第4章 近代日本と封建制
第5章 梅棹忠夫とウィットフォーゲル
第6章 その後の封建制論

おすすめコメント

封建制とは近代化の通過儀礼であり、民主主義に至る絶対条件である。西洋、日本、中国の歴史をひもときながら、封建制の再評価を試みる。

著者紹介

今谷 明 (イマタニ アキラ)  
1942年京都市生まれ。京都大学経済学部卒業後、大蔵省、経済企画庁に勤める。その後、京都大学大学院へ入学し、1976年、同大学院文学研究科博士課程単位取得退学。文学博士。専攻は、日本中世政治史。国立歴史民俗博物館助教授、横浜市立大学教授、国際日本文化研究センター教授などを経て、現在、都留文科大学学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)