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戦後民主主義と少女漫画

PHP新書 597

出版社名 PHP研究所
出版年月 2009年6月
ISBNコード 978-4-569-70514-9
4-569-70514-6
税込価格 814円
頁数・縦 234P 18cm

商品内容

要旨

一九七〇年代から現在に至るまで、とくに“二十四年組”を中心に花開いた“少女漫画”の魅力とその高度な達成―大島弓子と萩尾望都、岡崎京子の作品を主な手がかりに、少女漫画を戦後文化論として読み解く。ヒロインたちが抱える繊細な“怯え”は、大人の論理が強要する安易な成熟の拒否であり、無意識の抵抗だったのではないか。今日に至るまで連綿と受け継がれてきた“震え”や“怯え”の伝達装置としての“純粋少女”たちに、高度消費社会の諸矛盾を乗りこえる可能性をみる。巻末に「少女漫画の名作一覧」を収録。

目次

序章 七〇年代少女漫画前史―戦後民主主義と成熟の拒否
第1章 大島弓子と『バナナブレッドのプディング』
第2章 純粋少女とは何か?
第3章 萩尾望都と『トーマの心臓』
第4章 岡崎京子と『ヘルタースケルター』
終章 純粋少女と少女漫画のいま
巻末付録 少女漫画の名作一覧

おすすめコメント

少女漫画が当時の日本の若者たちに与えた影響を考察する。大島弓子と萩尾望都、岡崎京子が描いた人間像を丹念に読み解く。

著者紹介

飯沢 耕太郎 (イイザワ コウタロウ)  
1954年宮城県生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。筑波大学大学院芸術学研究科博士課程修了。1990〜94年、写真誌『デジャ=ヴュ』編集長を務めるなど、写真評論家として精力的に活動を展開。『写真美術館へようこそ』(講談社現代新書)でサントリー学芸賞、『「芸術写真」とその時代』(筑摩書房)で日本写真協会年度賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)