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古代史のテクノロジー 日本の基礎はこうしてつくられた

PHP新書 1340

出版社名 PHP研究所
出版年月 2023年2月
ISBNコード 978-4-569-85381-9
4-569-85381-1
税込価格 1,210円
頁数・縦 213P 18cm

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要旨

2021年7月、三内丸山遺跡を中心とする17ヵ所の遺跡が「北海道・北東北の縄文遺跡群」として世界文化遺産に登録された。縄文人と呼ばれる古代日本に住んでいた人々については、遺跡の発掘調査などから土器や食といった生活の様子が明らかになってきているが、ものづくりの「技術」も高いレベルにあったようだ。本書は、北海道から九州まで「史跡」を歩き回って古代人のものづくりを観察してきた著者が、古代の港や建物、運河、船、灌漑事業などがどのように行なわれていたのかを、技術の視点から検証している。青森県青森市にある三内丸山遺跡の「縄文タワー」は、その高さから、青森湾や陸奥湾、津軽海峡の向こうから人を集めるための狼煙台として使われたと考える。また、弥生時代には北陸から朝鮮半島まで倭人の舟運ネットワークとして1,000キロメートルもの交易路があった。著者は工学博士。元国土交通省港湾技術研究所部長、武蔵工業大学(現・東京都市大学)元客員教授。広島港、鹿島港、第二パナマ運河など港湾や運河の計画・建設に携わる。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2023年3月7日]

商品内容

要旨

縄文時代に建てられたという、三内丸山遺跡の通称「縄文タワー」。縄文人は人力だけでどうやってこの15メートルの塔を建てたのか?技術者である著者が精緻にそのプロセスを解説する。また、塔の目的は「狼煙台」であり、宗教上の施設ではなく、ヒスイの交易のために建てられた塔だと説く。さらに、近世まで奈良に「奈良湖」があったことを突き止め、奈良湖と大阪湾に通じる水路である「河内・大和大運河」など、重要な交通手段である水上交通に着目し古代日本の実像に迫る。「古代人は治水を考えなかった」という専門家ならではの仮説も提唱。

目次

第1章 古代のビッグプロジェクトを検証する
第2章 技術立国・倭国の実像
第3章 皇室への血脈をつないだ倭人たち
第4章 渡来商人による国土改造
第5章 水路で見つけた古代人の凄い発想
第6章 古代人は治水を考えなかった

出版社・メーカーコメント

出雲大社「空中神殿」を造った技術とは?古代に造られた「治水」の施設は、本当は治水などできなかった?技術者の視点で語る古代史。

著者紹介

長野 正孝 (ナガノ マサタカ)  
1945年生まれ。1968年名古屋大学工学部卒業。工学博士。元国土交通省港湾技術研究所部長、元武蔵工業大学客員教授。広島港、鹿島港、第二パナマ運河など港湾や運河の計画・建設に携わる。ライフワークは海洋史、土木史研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)