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アジア遊学 236

上海の戦後 人びとの模索・越境・記憶

  • 高綱博文/編 木田隆文/編 堀井弘一郎/編 関智英/〔ほか執筆〕
出版社名 勉誠社
出版年月 2019年7月
ISBNコード 978-4-585-22702-1
4-585-22702-4
税込価格 3,080円
頁数・縦 230P 21cm
シリーズ名 アジア遊学

商品内容

要旨

終戦から中華人民共和国成立にいたる上海の戦後は、これまで、日本の敗戦に始まり、国民政府軍による上海接収、日本人の引揚げ、漢奸裁判、国共内戦の勃発、国民党の弾圧と腐敗、国民党政権の崩壊として叙述されてきた。本書はいわばそうした政治史の通史としてではなく、上海の“戦後”を体験した人びとの“模索”、“越境”、“記憶”という切り口から戦後の上海像を提示し、その多様性に注目した新たな歴史像を提示する。

目次

はじめに―戦後上海への招待
第1部 人びとの“模索”(対日協力者の戦後―日本亡命者盛毓度と留園
過去を背負って生きる―二人の「文化漢奸」
民族資本家の一九四九年―劉鴻生一族の選択 ほか)
第2部 “越境”の軌跡(戦後上海の欧米人社会―一九四六年の英字紙紙面から
上海ユダヤ人の戦後―「待合室」上海から、「目的地」アメリカへ
上海から京都へ―「高博愛」(Charles Grosbois)の戦後 ほか)
第3部 “記憶”の再編(堀田善衞と敗戦期上海日本文化人の「中国」表現―日記・雑誌・作品
堀田善衞をめぐる敗戦前後の上海人脈
上海ノスタルジーのゆらぎ―武田泰淳『上海の蛍』における回想の方法 ほか)

著者紹介

〓綱 博文 (タカツナ ヒロフミ)  
日本大学教授。専門は中国近現代史、上海史
木田 隆文 (キダ タカフミ)  
奈良大学文学部教授。専門は日本近代文学
堀井 弘一郎 (ホリイ コウイチロウ)  
日本大学非常勤講師。専門は日中関係史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)