• 本

世界を救うmRNAワクチンの開発者カタリン・カリコ

ポプラ新書 215

出版社名 ポプラ社
出版年月 2021年10月
ISBNコード 978-4-591-17144-8
4-591-17144-2
税込価格 1,045円
頁数・縦 183P 18cm

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要旨

猛威を振るう新型コロナウイルスに有効なワクチンが開発され、接種が進んでいる。2021年10月末までに世界で30億人以上、日本でも9000万人超が、必要回数の接種を完了している。接種がすすんでいるのは従来のワクチンとは仕組みが異なるmRNAワクチン、その開発者の一人がカタリン・カリコ氏である。本書では、新型コロナウイルスワクチン開発の中心人物であり、ファイザーと共同してワクチン開発に携わった独企業ビオンテックの副社長でもあるハンガリー出身の研究者、カタリン・カリコ氏について、本人や関係者へのインタビューなどから、時に降格されたり、研究費が出ないなどの憂き目にあいながらも40年にわたり研究を続けてこられたのはなぜなのか、その背景に迫っている。1955年にブダペスト近郊に生まれたカリコ氏は、庭の鳥の巣を観察するなど、あらゆる自然に興味・関心を持つ好奇心旺盛な子どもだった。この故郷での経験と生涯の恩師との出会いが、科学者としての素養を育んだ。現在のセゲド大学を卒業後、ハンガリー科学アカデミーセゲド生物学研究所でRNAの研究を始める。その後渡米し、ペンシルベニア大学で、エリオット・バーナサン氏やドリュー・ワイズマン氏、日本人研究者の村松浩美氏といったパートナーとともに、mRNAワクチン開発の核となる技術の研究を進めていった。著者はジャーナリスト。現在コメンテーターとしてテレビ朝日系列「大下容子ワイド!スクランブル」などで活躍。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2021年11月16日]

出版社・メーカーコメント

新型コロナワクチン(mRNAワクチン)を開発し、世界を救った女性研究者カタリン・カリコ氏に迫る唯一の本。カリコ氏と親交のある、山中伸弥教授のインタビューも掲載!なぜ、驚異的なスピードでワクチンは生み出されたのか――。東西冷戦下のハンガリーで、娘のぬいぐるみに紙幣を隠し渡米。当時、遺伝子研究が活況な中で、日の目を見なかったRNA研究に心血を注いだ。数々の挫折を経験しながらも、自らの信念を曲げなかった――。新型コロナウイルスの世界的な流行に際して、カリコ氏の技術によってmRNAワクチンが驚異的なスピードで開発された。カリコ氏へのインタビュー、研究者となるきっかけとなったハンガリー時代の恩師への取材を通し、氏の生い立ち、ワクチン開発の裏側、さらにはRNA研究の未来について描いた力作。