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コード・グレー 救命救急医がみた医療の限界と不確実性

出版社名 みすず書房
出版年月 2024年8月
ISBNコード 978-4-622-09722-8
4-622-09722-2
税込価格 3,520円
頁数・縦 227,8P 20cm

商品内容

要旨

「わたしは、たとえコード・ブルーやコード・ブラックに注目が集まりがちでも、結局のところ日々経験しているコード・グレー、つまり世界そのものに対して何を感じ、何を信じるかが試される微妙な瞬間こそが、救急室で、さらにはその外で遭遇する最も重要なドラマであることを学んだ」新型コロナウイルス禍、各国で救命救急室(ER)の逼迫がクローズアップされた。だが、コロナ禍以前からERの現場はとっくに危機を迎え、多くの医療従事者を失っていたのだ。ウイルスによってでなく、燃え尽き症候群や自殺によって―。花嫁衣裳のまま救急室に運び込まれ、処置のためにドレスを切り裂かれる女性。アルコール依存症のため毎日救急室と路上生活を行き来する男性。そして、ERでは治療することができず、見送ることしかできない患者たち…。ERの現場には、日々とてつもなく心を揺さぶられるシーンが訪れる。つねに死と向き合い、自身の善悪の概念を試され、複雑で予測不可能なERの現場。ニューヨークのERに勤める若き救急医が、率直な想いを巧みな構成で描くノンフィクション。

目次

第1部(死を告げるもの
医学の学位と子犬の対決
命を救う行為の猛烈な勢い
オーケストラとひとりの観客
必死に手がかりを探して ほか)
第2部(がんだった咳
ついに序章が始まった
お役所的な要求の不条理
死因―不明
知識は力か、無知こそ幸いか ほか)

著者紹介

ナーヴィ,ファーゾン A. (ナーヴィ,ファーゾンA.)   Nahvi,Farzon A.
ニューハンプシャー州コンコードのコンコード病院救命救急医、ダートマス大学ガイゼル医学部救急医学臨床助教授。マウント・サイナイ・ヘルス・システム、ニューヨーク大学ランゴン・ヘルス、ニューヨーク市ヘルス+ホスピタルズ/ベルビュー、マンハッタン退役軍人病院にて救命救急医および救急医学臨床助教授としての勤務を経て現職。コーネル大学、ニューヨーク大学グロスマン医学部卒業
桐谷 知未 (キリヤ トモミ)  
翻訳家。東京都出身。南イリノイ大学ジャーナリズム学科卒業
原井 宏明 (ハライ ヒロアキ)  
原井クリニック院長、株式会社原井コンサルティング&トレーニング代表取締役。精神保健指定医。日本認知・行動療法学会専門行動療法士。日本動機づけ面接学会名誉理事。1984年岐阜大学医学部卒業、ミシガン大学文学部に留学。国立肥前療養所(現・肥前精神医療センター)などを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)