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山小屋クライシス 国立公園の未来に向けて

ヤマケイ新書 YS061

出版社名 山と溪谷社
出版年月 2021年10月
ISBNコード 978-4-635-51063-9
4-635-51063-8
税込価格 990円
頁数・縦 187P 18cm

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要旨

登山を趣味にする人以外には意識されないだろうが、さまざまな社会的要因から危機に瀕している重要インフラに「山小屋」がある。山小屋は単なる休憩・宿泊場所ではない。登山者の安全管理や非常時の対応のほか、登山道の管理など環境保全といった公共的機能を果たしており「なくなっては困る」ものなのだ。本書では、日本の山小屋、そしてその役割が重要になる国立公園について、差し迫った数々の問題を紹介しながら、それらの背景にある行政の意識や構造的課題、法制度のほころびなどについて、山小屋のオーナーをはじめとする当事者・関係者への取材をもとに論じている。「危機」を浮き彫りにしたのは、2019年6月に、山小屋へ物資を運ぶヘリコプターが機体故障により運航停止になり、多くの山小屋の運営に影響を及ぼした出来事だ。山小屋の脆弱な状況とその原因は、日本の社会構造そのものの欠点にもつながっているようだ。著者は1969年、東京都出身。20代半ばに勤めていた会社を辞めて、ニュージーランド、カナダ、アラスカなど諸国をまわる。カヤックやトレッキングを通じて自然と人間のあり方を考えるようになり、エッセイ、ノンフィクションや写真、絵を発表しはじめ、現在も活動を続けている。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2021年11月2日]

商品内容

要旨

山になくてはならない山小屋に今、迫っている危機…。日本の山小屋が抱えるさまざまな課題を国立公園制度から考える。

目次

まえがき―コロナ禍が浮き彫りにした山小屋の問題
第1章 山小屋が抱える諸問題(ヘリコプター問題
登山道整備問題
山小屋改修問題
トイレ問題)
第2章 国立公園の歴史と構造(日本の国立公園
アメリカの国立公園
イギリスの国立公園)
第3章 対談「これからの国立公園」(北海道大学大学院農学研究院准教授・愛甲哲也
雲ノ平山荘主人・伊藤二朗)

著者紹介

吉田 智彦 (ヨシダ トモヒコ)  
1969年、東京都生まれ。20代半ばに勤めていた会社を辞め、ニュージーランド、カナダ、アラスカなど諸国をまわる。カヤックやトレッキングを通じて自然と人間のあり方を考えるようになり、エッセイ、ノンフィクションや写真、絵を発表しはじめる。現在は、福井県の山村に住み、半自給自足の暮らしを実践しながら活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)