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書物と権力 中世文化の政治学

歴史文化ライブラリー 473

出版社名 吉川弘文館
出版年月 2018年9月
ISBNコード 978-4-642-05873-5
4-642-05873-7
税込価格 1,870円
頁数・縦 215P 19cm

商品内容

要旨

印刷技術が未発達な中世において、人は書物をどう入手していたのか。連歌師の流通への関与、伏見宮家から足利将軍への『風雅集』贈与など、書物の伝播・普及と権力との結びつきを解明。古典的書物を持つことの意味に迫る。

目次

古典的公共圏(古典の成立
古典的公共圏の成立)
伏見宮家と足利将軍―『風雅集』『玉葉集』の贈与(義満と崇光院、そして『風雅集』
栄仁と後小松院―名笛「柯亭」と御領安堵 ほか)
一条兼良『源語秘訣』の変遷(一条兼良の知のあり方
兼良の『源氏』注釈―『花鳥余情』と『源語秘訣』に至るまで ほか)
書物をめぐる知と財、そして権力(書物・知をどのように手に入れたのか
知の流通と財の移動・交換―実隆と連歌師の行動から ほか)
書物の移動をめぐる力学(下賜された書物―『三十六人家集』の運命
物語としての「進上」―覚一本『平家物語』 ほか)

おすすめコメント

印刷技術が未発達で出版業が存在しない中世社会において、人は書物をどのように入手していたのか。 宗(そう)祇(ぎ)ら連歌師による流通への関与、伏見宮家から足利将軍への『風雅集』『玉葉集』贈与など、限られた者のみがアクセスできた「書物」の伝播・普及と権力との結びつきを解明。威信財としての書物の機能に言及し、古典的書物を持つことの意味に迫る。

著者紹介

前田 雅之 (マエダ マサユキ)  
1954年山口県に生まれる。1978年早稲田大学教育学部卒業。1987年早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、明星大学人文学部日本文化学科教授、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)