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イスラーム改革派と社会統合 タイ深南部におけるマレー・ナショナリズムの変容

出版社名 慶應義塾大学出版会
出版年月 2022年11月
ISBNコード 978-4-7664-2858-2
4-7664-2858-7
税込価格 5,500円
頁数・縦 276P 22cm

商品内容

要旨

仏教徒が多数を占めるタイにおいてマレー系イスラーム教徒が多く住む深南部。複雑な政治的・宗教的状況のなか、「サラフィー主義」とその教育が「マレー・ナショナリズム」の影響力を相対化しているといわれる状況を、フィールドワークをふまえて分析する。

目次

第1章 タイ・ムスリムの創造
第2章 イスラーム伝統派と改革派
第3章 イスラームの管理統制とその限界
第4章 ポーノから学校へ―イスラーム改革派と教育の近代化
第5章 イスラームが生み出す社会の亀裂
第6章 イスラーム復興と政治

出版社・メーカーコメント

イスラーム改革派の一つである「サラフィー主義」は、「ジハード」を主張する過激な宗派と思われることが多い。また仏教国タイにおいて少数派のマレー系イスラーム教徒が多く住む深南部では、それまでの伝統的イスラームの儀礼をサラフィー派が「原点からの逸脱」だと批判し、イスラーム教徒内での対立が起こってきた。本書ではそうしたタイ国内の複雑な宗教的状況を踏まえつつも、サラフィー主義による教育が、分離運動を展開する「マレー・ナショナリズム」による暴力を鎮静化させているという事例をフィールドワークから導き出し、その意味を考察する。

著者紹介

西 直美 (ニシ ナオミ)  
同志社大学一神教学際研究センター共同研究員。1987年生まれ。同志社大学大学院法学研究科政治学専攻、同大学院グローバル・スタディーズ研究科修了。博士(グローバル社会研究)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)