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不妊と男性

青弓社ライブラリー 35

出版社名 青弓社
出版年月 2004年11月
ISBNコード 978-4-7872-3238-0
4-7872-3238-X
税込価格 1,760円
頁数・縦 224P 19cm

商品内容

要旨

不妊は、男性に原因がある症例も多数明らかになっている。だが、いまもって「子づくりは女性の課題」とする社会的な規範のために、不妊と男性をめぐる問題は表面化されないままである。妊娠から出産、育児までのあらゆる過程で男性がつねに/すでに関与しつづけているにもかかわらず、「子どもを産むのがいい嫁」という家父長制の残滓のために女性だけが責任を背負わされているのである。その現状を直視し、「生命倫理」「臨床」「インタビュー調査」の視角から男性不妊に焦点をあてて“問題”として浮かび上がらせる。さらに、「不妊の医学的定義の歴史」を探り、「男性学」の知見から男性不妊とアイデンティティの関連性を明らかにするなど、多様な視角から不妊と男性の関係を掘り下げて考察・検証する。

目次

第1章 不妊と男性をめぐる問題系(不妊とは何か
不妊への新たなアプローチ ほか)
第2章 男性不妊治療の最前線(男性不妊症の分類
男性不妊症の診断 ほか)
第3章 不妊女性を支える男性たち(不妊検査・治療の特徴
不妊治療を受ける女性の心理 ほか)
第4章 男性不妊の歴史と文化(明治期までの不妊と男性不妊
明治期から一九四〇年代まで ほか)
第5章 「男性問題」としての不任―“男らしさ”と生殖能力の関係をめぐって(不妊へのまなざし
週刊誌における男性不妊をめぐる言説 ほか)

著者紹介

村岡 潔 (ムラオカ キヨシ)  
1949年生まれ。仏教大学社会福祉学部助教授。専攻は医学概論・医療思想史
岩崎 皓 (イワサキ アキラ)  
1947年生まれ。横浜赤十字病院泌尿器科部長。専攻は男性性殖医学
西村 理恵 (ニシムラ リエ)  
1967年生まれ。長野県看護大学母性看護学講座助手。専攻は母性看護学
白井 千晶 (シライ チアキ)  
1970年生まれ。東海大学・東洋大学・都立保健科学大学・早稲田大学非常勤講師。専攻は生殖の社会学
田中 俊之 (タナカ トシユキ)  
1975年生まれ。武蔵大学非常勤講師。専攻は社会学・男性学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)