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〈つながり〉の戦後史 尺別炭砿閉山とその後のドキュメント

出版社名 青弓社
出版年月 2020年11月
ISBNコード 978-4-7872-3477-3
4-7872-3477-3
税込価格 2,200円
頁数・縦 267P 21cm

商品内容

要旨

1970年に閉山した北海道・尺別炭礦の生活実態を、「縁」をキーワードに掘り起こす。そのうえで、閉山とそれに伴う住民約4,000人の半強制的な移動を活写する。全国に散った人々の苦労やいまに続く「つながり」も照らし出し、生活者の視点から炭鉱の閉山とその後を追い、日本の戦後史に位置づける。

目次

「縁」の集積からみる炭鉱コミュニティ―ねらい
尺別炭礦―戦後のあゆみ
第1部 炭鉱コミュニティでの「縁」の集積―尺別の戦後史(炭鉱労働での「職縁」―“つながり”と信頼
炭鉱家族の「血縁」―“つながり”と暮らし
炭鉱の学校と「学縁」―子どもたちの“つながり”
炭鉱コミュニティの「暮らし」―尺別の地縁の多層性)
第2部 炭鉱閉山と「縁」の離散―一九七〇年二月(尺別炭礦の閉山と地域崩壊―閉山ドキュメント
閉山後の再就職―離散からの再出発
尺別からの転出―「縁」を活用した再就職と移動)
第3部 「炭鉱の縁」の展開―故郷喪失からの五十年(「地縁」のゆくえ―同郷団体にみる新たな“つながり”
「学縁」の展開―閉山時高校生・中学生の五十年
継承される炭鉱の「縁」と文化)

出版社・メーカーコメント

炭鉱から生まれた「縁」は、ヤマの誕生から閉山、そして現在まで、人々をどう支え続けてきたのか。1970年に閉山した北海道・尺別炭砿のコミュニティの生活実態を、職場・家族・学校・地域の「縁」をキーワードに掘り起こす。そのうえで、閉山、地域社会の消滅、約4,000人の半強制的な移動という衝撃的なプロセスを活写する。そして、全国に散った人々が各地に定着していったありよう、同郷団体を結成していまも交流する様子、当時子どもだった者が抱える「故郷喪失」の思いなど、いまに続く「つながり」も照らし出す。生活者の視点から炭鉱の閉山とその後を捉え直し、戦後史に位置づける社会学の成果。

著者紹介

嶋〓 尚子 (シマザキ ナオコ)  
1963年、東京都生まれ。早稲田大学文学学術院教授。専攻はライフコース社会学、家族社会学
新藤 慶 (シンドウ ケイ)  
1976年、千葉県生まれ。群馬大学共同教育学部准教授。専攻は地域社会学、教育社会学
木村 至聖 (キムラ シセイ)  
1981年、神奈川県生まれ。甲南女子大学人間科学部准教授。専攻は文化社会学、地域社会学
笠原 良太 (カサハラ リョウタ)  
1990年、茨城県生まれ。早稲田大学文学学術院助手。専攻は家族社会学、教育社会学
畑山 直子 (ハタヤマ ナオコ)  
1983年、埼玉県生まれ。日本大学文理学部研究員。専攻は地域社会学、ライフコース研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)